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トランスメディアーレ 2009

HAPPENINGText: Shintaro Miyazaki

トランスメディアーレ 2009

トランスメディアーレ 2009に最も相応しく興味深かったものは、抽象科学芸術家マルコ・ぺリハン(1969)によるレクチャーだった。彼は「ディープ・ノース」というコンテクストになぞらえて、北極と南極をテーマに作品を発表した。

マルコ・ぺリハンの作品はほとんどが包括的なプロジェクトで、それぞれの作品は全体の側面の一つでしかないため、説明が難しい。例えば彼は、マルコラボにおいて、科学技術の歴史と関連した北極の地質政治学的な歴史についての研究を行った。マルコラボは、マルコ・ペリハン一人が運営しているプロジェクトではなく、多くのアーティストや科学者とのコラボレーションも行っている。マルコラボは、電磁波を受信するための移動可能な研究所であり、空中、もしくはテレコミュニケーションを通してやり取りされるあらゆる種類のデータにとってのレーダーのような役割を果たしている。

マルコは、トランスメディアーレ会期中の講義でも、冷戦中の北極と技術戦争の関わりについてのレクチャーを行った。北極は、現在でも人間の意識における空虚感のようなものを体現している。今日の世界では、超文化性が標準になっているが、それでも依然として北極は知られていないままだ。北極は、あくまで「他者」なのだ。

トランスメディアーレに加えて、「クラブ・トランスメディアーレ」も常時開催されている。このクラブ・トランスメディアーレは、ジャン・ロルフ、オリバー・バーレーン、レムコ・シュワバイヤーズをメインキュレーターとするチームが組織し、キュレーションを行う。今年目新しかったものは、素晴らしいデイプログラムである。見所としては、「xxxxx」ワークショップのプレゼンテーション、インスタレーション「スティムライン」、soundmuseum.fm、プラトニクによるワークベースなど。

トランスメディアーレ 2009

ジュリアン・クロースとリン・プークによる「スティムライン」は、振動するスピーカーで機能するインスタレーションである。スピーカーは、着衣可能な振動する服と着たに聴衆の体取り付けられる。聴衆は、30分後、まるでマッサージを受けた後かのような非常に新鮮な気分でインスタレーションを後にする。

夜のプログラムも素晴らしい。夜のプログラムの見所に、アタックナイトとラスターノートンナイトがあった。

トランスメディアーレ 2009
会期:2009年1月28日〜2月1日
会場:Haus der Kulturen der Welt (HKW)
住所:John-Foster-Dulles-Allee 10, 10557 Berlin
www.transmediale.de

Text: Shintaro Miyazaki
Translation: Tatsuhiko Akutsu

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