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シックス・センツ

THINGSText: Kazumi Oiwa, Satomi Gentsu

今回、第一弾を手がけた6名のデザイナーはどのようにして選ばれたのでしょう?そしてどのようなことを期待しましたか?

ジョセフ:それぞれのデザイナーが共通しているのは、非常に成熟した強いビジョンであり、それはそれぞれの美学における非常に強い個性とも言い換えられます。世界で最も独創的な香りのひとつであるコム デ ギャルソンの香水で有名なシムライズと仕事をした時に、世間で最も独創的なデザイナーとトップレベルの調香師がタッグを組めば、なにか神秘的で記憶に残るものができると思ったのです。

6名のデザイナーによるそれぞれの香水についておしえて下さい。

Six Scents
“Urban Tropicalia”, Alexandre Herchcovitch & Joachim Correll

No.1 (アレキサンドレ・ヘルコビッチ) – このフレグランスの案は、アレキサンドレがファッションを生み出すのと同じ方法で生まれた。男性でも女性でも使用できる洋服をデザインする独創的な気ままさが現れている。このフレグランスは、どんな時でもどんな場面でも身にまとうことができ、一つの自己表現として、また大胆になるために、あるいは単にそれを身につけているという純粋な喜びのためでも良いのである。このアレキサンドレ・ヘルコビッチの香りは、解放や官能を呼び起こし、彼のファッションに似て、香りはとても魅力的で象徴的でカテゴリーを超越している。― 調香師 ヨアヒム・コレール

Six Scents
“Wicken 3000”, Bernhard Willhelm & Lucas Sieuzac

No.2 (ベルンハルト・ウィルヘルム) – 軽く、さわやかで透明感のある香りは、元素の融合を具体化している。発想は、水と空気の要素に近い香りを生み出すというところから始まっており、今まで見たこともないような方法を用いている。ピュアで最高のフレグランスでベルンハルトの“自然に帰る”という側面を表現している。― 調香師 ルーカス・シューザック

Six Scents
“The Spirit of Wood” – Cosmic Wonder Light Source & Philippe Paparella-Paris

No.3 (コスミック・ワンダー) – このフレグランスは、ファッションコレクション志向のコスミック・ワンダーの本質から影響を受けている。デザイナーがユーカリの森を歩いた時の香りの記憶から生まれたので、さわやかな木々の香りのトップノートが、イチジクの葉と調和し、摘みたてのサイプレスと緑の葉によって深い香りを生み出している。質素でナチュラルな香りをイメージしていて、ベチバーや檜のようなウッディな香りを中心に、多くのエッセンシャルオイルを使用している。― 調香師 フィリップ・パパレラ-パリ

Six Scents
“Diagonal”, Gareth Pugh & Emilie Coppermann

No.4 (ガレス・ピュー) – 対比性、多義性、二元性。ガレス・ピューは自身のスタイルについてこう述べている「それは明と暗の間の葛藤である。」これが、私がこの香りで伝えようとしたことである。つまり異なる要素、例えば男性らしさと女性らしさ、粗さと滑らかさ、暗闇と光、純粋と官能、その間にあるコントラストがテーマである。―調香師 エミリー・コッパーマン

Six Scents
“Illicit Sex”, Jeremy Scott & Philippe Roques

No.5 (ジェレミー・スコット) – 禁断のセックスは、愛についてのエッセイである。はかなさと強さの遭遇。―調香師 フィリップ・ロケス

Six Scents
“Teen Spirit”, Preen & Mark Buxton

No.6 (プリーン) – プリーンと抱いたアイディアは、夏のイギリスの雨のあとの庭―それは、光にあふれ、花が咲き、さわやかだけど甘くないーそんなイメージだった。そのまばゆいばかりのトップノートは、カラブレインベルガモットとユニークな海辺の香りを融合させており、モクレンとトルコローズで包まれている。ヘーゼルナッツの葉とルバーブで保たれているレッドペッパーのぴりっとするスパイシーな香りは、フレグランスに自然な深みを与える。そしてかすかに香るバイオレットウッドが、持続性と喜びをもたらす。― 調香師 マーク・バクストン

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