
インターナショナル・ニューメディア・フェスティバル。

Officiating guests about to connect to oranges for electricity.
Photo: Shong Lam for Microwave International New Media Arts Festival
テクノロジーが私たちの日々の生活に大きく関わっていることは間違い無い。一方で、テクノロジーは新たな美術作品を生み出す重要な要素でもある。
2008年11月7日から23日にかけて「マイクロウェーブ 2008」が開催され、世界中からアーチストや科学者がここ香港へ集結した。今年のテーマは「Transient Creatures(一時的創造物)」。芸術的観点から技術/工学まで、ニューメディア・アートの可能性を探求する。

Does it Make Scents to Have Fun? - Players' responses / Mei Kei Lai
今年のマイクロウェーブの展示のために、実験的で革新的なアート作品を制作するよう、6グループのアーティスト/科学者に依頼した。
マカウのメイ・ケイ・ライは、芸術、仮想ゲームとテクノロジーを組合せた嗅覚インターフェイスを用いた作品「Does It Make Scents To Have Fun?」を制作した。

Life Writer © 2006, Laurent Mignonneau & Christa Sommerer
ローラン・ミニョノーとクリスタ・ソムラー(フランス/オーストリア)による「Life Writer」は、時代遅れのタイプライターとコンピュータをミックスした作品。人間とデジタル機器が持つ可能性への問いを導きだそうとする試みだ。

Dark Side of the Cell / Anne Niemetz & Andrew Pelling
アン・ニーメッツ(ドイツ)とアンドリュー・ペリング(USA)による「細胞の暗黒面」は、細胞音を利用した最初の作品。彫刻的な物体が暗室に展示されていた。

A Semi-Living Worry Doll 'H' / The Tissue Culture & Art Project
ティシュー・アート&カルチャー・プロジェクト(オーストラリア)は、3つの作品を展示した。
「The Semi-Living Worry Dolls」は、ギャラリーに展示されていた6体の半生体組織培養によるオブジェ作品。これはガテマラのインディアンの伝統的な神話で、人形はそれぞれ異なる心配事を表わしている。

The Remains of Disembodied Cuisine - Installation Nantes France, 2003 / The Tissue Culture & Art Project / Photo: Axel Heise, 2003
もうひとつ別のヒト組織工学による作品「Pig Wings Project」では、組織工学と幹細胞テクノロジーを利用し、3組の羽をかたどった豚の骨組織を培養するというもの。最後の「The Remains of Disembodied Cuisine」は、フランスで2003年に行われた「Disembodied Cuisine」インスタレーションを発展させたもの。そこで培養された、人から吐き出された半生体粘液ステーキをプレゼンテーションした。

The Light of Reason and Dead Butterflies / Soyo Lee
昨年同様、マイクロウェーブは展示に加え、イベントを行っていた。プロジェクトルームは、実験的な作品の背後にある創造的な進歩を明らかにするためのプラットホームを提供。今年は5つのビデオ・ドキュメンテーション作品が上映された。
他には、カンファレンス、ワークショップ、セッションやコンサートなども行われ、シンポジウムでは参加アーティストへ作品についての質問を行える機会も用意されていた。

Photo: Shong Lam for Microwave International New Media Arts Festival
マイクロウェーブは、過去12年の間に、都市と芸術とテクノロジーの創造的な衝突をもたらし、良い雑音を生み出した。今年のテーマとイベントはさらに興味深い結果をもたらしたようだ。来年もフェスティバルと来たるべき未来が我々に思いもかけないことや、芸術的な冒険による想像力を引き起こし続けることを期待し楽しみにしている。
Microwave Festival 2008
会期:2008年11月7日〜23日
会場:Hong Kong City Hall、Hong Kong Film Archive
http://www.microwavefest.net
Text: Justin Tsui
Translation: Mariko Takei