WHAT’S GOOD? カンファレンス
HAPPENINGText: Taka Nakanishi
去る1月8日から11日にかけて、香港で What’s good? カンファレンスが開催された。香港アートセンターの主催により、IdNの元ゼネラル・マネージャー、SKラムが独立して作ったデザイン事務所・オールライツリザーブドがオーガナイズした、アート&クリエティビティ・フェスティバルだ。
「What’s good?」は、クリエイションを語る上での最もシンプルな、しかし深い意味をもつ問いだ。自分を取り巻く環境に対する認識や感受性、良心や価値観、そしてテイストなどが微妙に絡み合いつつ、答えを導き出すものだからだ。
クリエイションの基礎であり、インスピレーションの源となる「自分にとっての“good”とは?」を語るため、世界中の各都市から香港にやってきたスピーカーは11組13名。パリからはコレット、メゾン・マルタン・マルジェラ、アムステルダムからドローグ・デザイン、ロンドンのピーター・サヴィル、香港のクリストファー・ドイル、そして東京からは、グルーヴィジョンズ、服部一成、中村勇吾、佐藤可士和、ジョン・C・ジェイ、青島千穂+タカノ綾(カイカイキキ)。豪華な顔ぶれに、前売りチケットはあっという間に売り切れた。
カンファレンスは、各組がそれぞれ1時間〜1時間半の持ち時間で、自身のこれまでの作品をスライドなどで紹介しつつ、カンファレンスのテーマである “What’s good?” を語り、後半はモデレーターを交えた会場との質疑応答という形で進行。最終日にはオールスターが壇上に集まっての円卓会議で幕を閉じた。
日本からのスピーカーは、概ね「お行儀のよい(?)」イメージだったのに較べ、ライブ的応酬で会場を沸かせたピーター・サヴィル、いつも通りに酒気帯びで登場、陽気に笑いをとるクリストファー・ドイルなど、良し悪しは別にして、クリエイターの個性がそのままスピーチに現れた印象が強かった。
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