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マイクロウェーブ 2008

HAPPENINGText: Justin Tsui

ティシュー・アート&カルチャー・プロジェクト(オーストラリア)は、3つの作品を展示した。

Microwave 2008
A Semi-Living Worry Doll ‘H’ / The Tissue Culture & Art Project

The Semi-Living Worry Dolls」は、ギャラリーに展示されていた6体の半生体組織培養によるオブジェ作品。これはガテマラのインディアンの伝統的な神話で、人形はそれぞれ異なる心配事を表わしている。

もうひとつ別のヒト組織工学による作品「Pig Wings Project」では、組織工学と幹細胞テクノロジーを利用し、3組の羽をかたどった豚の骨組織を培養するというもの。

Microwave 2008
The Remains of Disembodied Cuisine – Installation Nantes France, 2003, The Tissue Culture & Art Project Photo: Axel Heise, 2003

最後の「The Remains of Disembodied Cuisine」は、フランスで2003年に行われた「Disembodied Cuisine」インスタレーションを発展させたもの。そこで培養された、人から吐き出された半生体粘液ステーキをプレゼンテーションした。

Microwave 2008
The Light of Reason and Dead Butterflies, Soyo Lee

昨年同様、マイクロウェーブは展示に加え、イベントを行っていた。プロジェクトルームは、実験的な作品の背後にある創造的な進歩を明らかにするためのプラットホームを提供。今年は5つのビデオ・ドキュメンテーション作品が上映された。
他には、カンファレンス、ワークショップ、セッションやコンサートなども行われ、シンポジウムでは参加アーティストへ作品についての質問を行える機会も用意されていた。

Microwave 2008
Photo: Shong Lam

マイクロウェーブは、過去12年の間に、都市と芸術とテクノロジーの創造的な衝突をもたらし、良い雑音を生み出した。今年のテーマとイベントはさらに興味深い結果をもたらしたようだ。来年もフェスティバルと来たるべき未来が我々に思いもかけないことや、芸術的な冒険による想像力を引き起こし続けることを期待し楽しみにしている。

Microwave Festival 2008
会期:2008年11月7日(金)〜23日(日)
会場:Hong Kong City Hall、Hong Kong Film Archive
https://www.microwavefest.net

Text: Justin Tsui
Translation: Mariko Takei

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