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リカルド・リニエルス・スリ

PEOPLEText: Gisella Lifchitz

『ウディ・アレンの映画「スターダスト・メモリーズ」に、ウディが世の中の悪魔や破壊、癌や戦争全てに不満を漏らすシーンがある。そうしたら突然、宇宙人が宇宙船から出くるんだ。ウディは彼らに、こんな世の中をどうすればいいのか訪ね、宇宙人は答える。ましなジョークを言いなさいと。』

リカルド・リニエルス・スリは、毎朝、ラ・ナシオン新聞で会える魔法の世界のへんてこキャラクターの作家だ。以前はパジナ12新聞で登場していたのと同じキャラクター達だ。今では、キャラクター達は違った観点や性格などのもっと細かいところまで描かれている。現在、彼は絵本の編集をしたり、新しいコミックのためにスケッチをしたりしている。彼はスペイン、バルセロナから招かれて、マカヌード(コミックのタイトル)の原画を展示したり、コミックを編集する予定である。

『僕は幼い頃に皆がするように絵を描き始めたんだ。』と彼は言う。『両親はただペンをくれて、リカルド、何か描いてみなさいって言っただけ。けどそのうち夢中になってきて、それがすごく楽しくて仕方なくなったんだ。他の子供たちは僕のことをスーパーヒーローだと思っていたよ。ただ絵が描けるだけでね。そのうち、子供達は絵を描くのをやめて他のことをするようになるんだけど、僕にそんなことはなく、絵を描き続けたんだ。たぶんきっと、僕が成長しなかったんだね。』

彼は続ける。『幼少時代って素晴らしいよ。だって目に映る全ての世界がはじめてのもので、新しい発見ばっかりなんだから。全部がすばらしくて、なんでも可能に見えるんだから。サンタクロースを信じていて、とってもイノセントでオープンなんだ。皮肉なんて知らないんだよ。僕が子供のころ、ベッドの時間になると、天井をみつめて、父がドアを閉めたら、部屋が真っ暗になるんだけど、僕はもう天井なんかなくなっちゃったんじゃないかって思ってた。僕の中では天井は毎晩消えるものだったんだ。』

彼の本を読めば、彼が無垢なままなのだと分かる。私たちが彼の魔法の世界を信じてしまうのは、私たちの中にある無邪気な部分に話しかけてくるから。気づけば、もう家だけど、もっと彼の世界と遊んでいたくなる。

『僕は落書きが好きなんだ。コミックのために絵を描いていると、落書きの精神が失われてしまうよね。面白いのを描かなくちゃいけないプレッシャーがなくて何でも好きなものを描ける状態があれば、本当にいいのが描けるんだ。僕はアイディアだけのコミックを見るのが好きだし、まだ考え中のアイディアを見るのも大好きだよ。』リカルドは言う。

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