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ニコラス・クラウズ

PEOPLEText: Sarah Boisson

2004年、デジタルアートの関する論文の調べ物をしていたとき偶然にニコラス・クラウズのウェブサイトを見つけた。私は一瞬にして彼の作品に虜になり、すぐにでも本人にそれを伝えたいと思った。今思うとちょっと異常かもしれないが、これが私たちの友情の始まりだった。

それから連絡をとるようになり、今や彼の作品は私にとって切っても切り離せない存在になっている。今回はシフトの読者のために彼をインタビューしてきた。


Portrait of Nicolas Clauss © Nicolas Clauss

De l’Art si je veux(求めればアート)」という作品は私が最初に知ったプロジェクトだが、この30ちょっとの作品は彼が15歳から描いているものだ。ニコラスは学業に関してあまり得意ではなく、まず社会学を学んだ。これは人と人とのつながりの可能性や、自分が生きる現代について向かうべきところなど影響を受けた。


De l’Art si je veux © Nicolas Clauss

大学を卒業後、彼は数年かけてオーストラリア、インド、韓国を旅をし、その間沢山の絵を描いた。『僕は自分の思い描いているアートを実現したくて、インターネットでできる可能なことに挑戦したかったんだ。今思うと80年代から「NO5」というかなり初期のコンピューターを使っていたよ。あの時はコンピューターをよく知ることができたし、想像力もかなり広がった時期だった。』

コンピューターアートを学んだ数年後、2000年にイメージフォーラムでジャン・ジャックス・バージの「Le Ciel est Bleu(空は青い)」プロジェクトにニコラスは出会った。展覧会後、2人は主に「De l’Art si je Veux」や、他いくつかのプロジェクトを一緒に手がけた。また「De l’Art si je veux」は私が一番心に残った作品でもある。

ニコラスは言う、『僕はラ・マン市(パリから南に一時間行ったところ)に許可をもらって、10歳から15歳の5人の子供たちと一緒にフランシスコ・ベーコン、クリスチャン・ボルタンスキー、マウリツィオ・カテラン、ジェイク・ディノス・シャンパン、マルセル・デュシャン、エドワルド・ムンクのような現代アーティスト達の作品を感じ取り、デジタルシリーズとして作品制作をしたんだ。』


Les Portes © Nicolas Clauss

『一番最近の展示会はパリにあるリカルド・ポール・ギャラリーで行われ、ネモ音楽フェステバルの開催中に「Les Portes(ドア)」を紹介したんだよ。これはこれでとても凄い良い経験になったんだけど、子供たちや色んな人たちと一緒に作品を作り、もっと社会的なプロジェクトの広がりを見せることが僕のやりたいアートワークだってことがわかったんだ』

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鈴木将弘
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