「現代エネルギー — イタリアの姿勢」展
HAPPENINGText: Chelsea Young
第二回テルナ賞とガルッツォ・ヴィジュアル・アート協会が上海に招聘され「現代エネルギー」をテーマの中心としたイタリア人アーティストの展覧会が開催された。当初、理想郷というテーマは実体のないものにも感じられたが、28人のアーティストによる慎重な推論を経て、最終的には合理的な輝きを放つに至った。
フランチェスコ・シメティ、コンピュータ・グラフィック、厚紙印刷、90×80cm
第二回テルナ賞の最優秀賞受賞の栄誉を手にしたのはフランチェスコ・シメティの作品であった。フランチェスコはコンテストのテーマである「エネルギー:人類=未来:環境—新しい美学のための調和」の中に示される意図について、深い考察と詳細な調査を行った。フランチェスコの作品、「エクササイズ#2」は、様々な場面を編集した小型のヴィジュアル百科事典の形をとった。作品内に使われる場面は発展する中国の要素を抜き出したもので、三角形や四角形の画像で表されている。フランチェスコの作品は点線でバランスよく繋ぎ合わされており、環境に配慮した発展のみによって人類と自然が互いに関わり合えることを表している。
リカルド・プレヴィディ「ピューリッツァーのニューヨーク」2008年、壁掛け式インスタレーション、紙/プレキシガラス製、40×82×4cm、 フランチェスカ・ミニニ・ギャラリー提供、「特大アコナ・ビコンビ」、2005、インクジェット紙、167×100cm、フランチェスカ・ミニニ・ギャラリー提供
フランチェスカ・ミニニ・ギャラリーから提供されたほとんどの作品は一見の価値があるが、このまるで子供用の組み立てセットのような独特な形の構造体は理想郷に建てられた未来的な建造物を思い起こさせる。この作品を通して、リカルド・プレヴィディは1960年代から70年代の発展、建築、そしてアートに対する自分自身の視点を表現した。
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