バンケット・プロジェクト

HAPPENINGText: Gisella Lifchitz

ブラジルのエドゥアルド・カクのマルチメディア・インスタレーション作品「Move 36」は、1997年にディープブルーと呼ばれたコンピュータによってチェス世界チャンピオンのゲイリー・カスパロフに対して講じられた手段を思い出させる。インスタレーションは、コンピュータとロボットによって引き出された人間の心と能力の限界を解明するものだ。


“Move 36”, Eduardo Kac (Brazil)

ドイツのフランツ・ジョンは、数学者アラン・チューリングの理論に基づいたインスタレーション作品「チューリング・テーブル」を制作した。このインスタレーションは、地震の情報を視覚化するもので、グローバルな視点で、地球の脈動リズムがインターネットに接続される。


“Turing Tables”, Franz John (Germany)

アメリカのゴラン・レヴィンとザッカリー・リーバマンはインタラクティブ・インスタレーション「メッサ・ディ・ボイス」を制作。これはリアルタイムに2人のボーカリストの出す声に反応し、それを視覚化するインタラクティブ・ソフトウェアをカスタマイズしたオーディオ・ビジュアル・システム。テーマとなっているのは、洗練されて遊び心のある仮想世界の環境内における、抽象的なコミュニケーション、類似美学の関係、漫画の言語など。


“Messa di Voce”, Goran Levin and Zachary Lieberman (USA)

これらの作品を見たあとに、私たちは、多くのものが技術発達によってもたらされたことを明確に確信するだろう。しかし、コミュニケーションはどうだろうか? アーティストが、コミュニケーションの新しい手段を探究し、そこから作品を制作している間、私は疑問を感じてしまう。私たちはどこに向かっているのか?

確かなことは、情報技術は素晴らしいアートのコンビネーションを生み出すということ。まだ確かでないのは、果たしてそれが日常生活にうまく溶け込むことができるかということだ。

Banquete project
会期:2005年9月27日〜10月28日
会場:Gran Canaria Digital Space
住所:34 Cadiz, Las Palmas de Gran Canaria
TEL:+34 9 2825 0587
http://www.grancanariadigital.com

Text: Gisella Lifchitz
Translation: Yurie Hatano
Photos: Courtesy of Banquete project

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