シンガポール・デザイン展

HAPPENINGText: Yurie Hatano

ここで紹介されているシンガポールデザインは、プロフェッショナルによるものだけでは無い。若手デザイナーを支援する数々のプログラムにも力を入れるシンガポール・カウンシルだが、その熱意がここでも垣間見れる気がする。

タイムカプセルには4つの専門学校が参加しており、若いデザイナー達が自分達の未来図をアクリルケースの中に入れることで、デザインした瞬間が作品にされている。また、ナンヤン工科専門学校の生徒によって作られたCDアニメーションも、「The Street」と名付けられた館内の通路を賑わせていた。

来日したデザイナー達は、多くを語らなくとも、その目に活気が感じられた。この展示会に作品を提供していない若手デザイナーも多くいて、『日本でこうした機会を持てるのは刺激的。次回のフェスティバルでは自分達の作品を見て下さい。』と意欲を高める。様々な分野の専門デザイナー達がこうして集まり、それぞれに刺激しあう機会を多く持つ、シンガポール国全体としての積極性が伺える。

写真は左から、スティックファス、チーフのマイケル、エアディヴィジョンのネイサンとヴィンセント、エンザーのジョー、アスピアルジュエリーデザイナーのエリセ、ユニークデザインのオディール。

切り替えられた未来的デザインの内装の中、伝統的なショーや、客を交えたシンガポール結婚式の紹介も引き続き行われており、開放的な会場は外から除く客も含めて常に満員の状態になった。伝統的な強くて明るい色、新しいカラフルさ、そしてその開放的なスタイル全体に、シンガポール館のテーマである「World Without Walls(壁の無い世界)」が現れていた気がする。

全体としてどの展示やテーマ、デザインにしても、表面的なデザインそのものというよりも、コンセプトや過程といった内面的な意味に重点がおかれているものが多かった。それが印象的な部分であり、シンガポールデザインの特徴の一つではないかと思う。また、若い力やこれからの存在が重要視され、そこには新しい希望が感じられた。歴史や自然産物を魅力的に紹介する外国館が多くある中でも、こうした形で将来へ目を向けるものは、数少ないのではないだろうか。

こうして幕をあけたシンガポールデザインの展示は、万博閉幕の9月25日まで行われている。11月に行われる「シンガポール・デザイン・フェスティバル」も含め、これからシンガポールが世界に発するデザインに期待したい。

シンガポールデザイン展
会期:2005年8月16日〜9月25日
会場:愛・地球博 長久手会場、シンガポールパビリオン
http://www.expo2005.com.sg

Text: Yurie Hatano
Photos: Yurie Hatano

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