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デュアル・シティ・セッションズ:東京/シンガポール

HAPPENINGText: Vicente Gutierrez

デュアル・シティー・セッション は、東京から14名、シンガポールから14名、計28名のアーティストが参加する合同展覧会で、2007年10月30日からジュリアーノ・フジワラ・ブティックにて開かれ、11月27日まで開催される。その後展示はシンガポールへ、第二回シンガポール・デザイン・フェスティバルにて11月27日から12月8日まで展示される。

シンガポールを拠点とするデザイン事務所、サイレントの創設者、フィリックス・ウンによるコンセプトとキュレーションである「デュアルシティー・セッションズ」は、様々なクリエイティブ分野や背景を持ったアーティストたちの国を越えたコラボレーションや、分野を超えたつながりを増やすための場を設けることが軸となって始まった。全体としてこの展示は、アート、ファッション、音楽やデザインの分野で、新しい革新的な活動を行う人たちを焦点に当てている。

この展示では、このシリーズでは初めて、東京を拠点に活動するコンセプチャル・ユニットのNullが、「引くことは足すことである」もしくは「- = +」というテーマをもとに展開する新しい形の対話を始めるため、シンガポールのアーティストとコラボレートしたもの。それぞれのアーティストが自然、建築、それぞれの国で象徴的なもの等を軸とし、作品を制作した。もちろん、東京とシンガポールという2つの異なる都会的環境によって、それぞれのアーティストたちに全く違う特徴が生まれ、それは混じり合うことなく発達してきた。
シフトは、東京でこの展覧会のキュレーターであるフィリックスにこの視覚的に興味深い展覧会について話を伺うことができた。

Dual City Sessions: Tokyo and Singapore

この流れるようなキャンバスのアイディアはどこから来たのですか?

これは実はメタルなんです。薄くて流れているような鉄のパネルを曲げて、波の形にしました。東京の建築事務所、アップセッターズ岡部修三がデザインしました。ですから、これは岡部さんが考えた案です。動性であり、それぞれの国からのアーティスト全員の波のような動きの流れるようなエネルギーがぶつかり合い、ひとつの静的な作品となっていることから、私は今回のコラボレーション展覧会は、イベント趣旨やアート作品を代弁していると思います。

Dual City Sessions: Tokyo and Singapore
Felix Ng

それは素敵ですね。この東京とシンガポールのコラボレーションというのはどうやって始まったのですか?

最初、川上俊さんにシンガポール・デザインフェスティバルのために何かしないかと声をかけたていたのですが、その時、新しいアーティストたちのインスタレーションをやろうということになったのです。それで、川上さんが集めたアーティストの数と同じ数のアーティストを私がシンガポールで見つけるので、何か互いに一致するような作品を作ろうということになりました。川上さんもそれに同意し、その展示をデザインタイド 東京 2007で行い、それからシンガポール・デザイン・フェスティバルで行う、ということになりました。

欧米から参加しているアーティストも何名かいるようですね。

そうですね、クリストファー・リーは第一線で活躍するクリエイティブ・ディレクターで、ザ・アサイラムという有名なデザインスタジオをシンガポールで経営しています。トム・メルクスはベルギー出身で、「ユーズ・アゲイン」という展覧会に関わっていました。彼はエクウスというデザイン会社を経営するため引き抜かれ、シンガポールへ呼ばれました。ダニエル・コーは主にグラフィック・メディアデザイナーで、スティーブ・ロウラーはシンガポールを拠点にインタラクティブデザイナーとして活躍しています。このように、面白い組み合わせの人たちで成り立っています。

Dual City Sessions: Tokyo and Singapore
Daniel Koh

このようなアーティストたちがシンガポールを代表しているのをみると、シンガポールのアーティストコミュニティーを垣間見ることのできるよい機会なのではないでしょうか?

そうですね、彼らはもうずっと長い間やってきているので、革新的な作品をつくり、既に確立されています。私たちはもっともっとシンガポールのアーティストやデザイナーたちが海外でのイベントやパーティーを通して作品をみせることができるように、働きかけています。

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