ゲット・イット・ラウダー展

HAPPENING

すでにもう数カ月に渡って、中国のデザイン・コミュニティは「Get It Louder」に胸を踊らせ続けてきた。「Get It Louder」とは、“世界中の若いデザイナーやアーティストによるビジュアル・ノイズ”をテーマに開催されているイベントで、この種の中国で行われる大規模な展覧会としては、初めての試みとなる。中国の3つの主要都市、深川、上海、北京において、数々のシンポジウムが開かれるというものだ。4月30日、その幕は切って落とされ、深川のウェアハウスで行われた「Get It Louder」にて、若いクリエイティブの勢力が最初の叫びをあげた。


初日は、若い情報通の中国人の若者達や海外からやってきた観光客など、手頃な人数の観客達(ある概算によると200人)が集まり、「オーバーシーズ・チャイニーズタウン・コンテンポラリー・アート・ターミナル」(この名前は言う人によっていつも違うが)の大きなメイン展覧会ホールに迎えられた。

中に入ると、客達は冷たいウイスキーのグラスを取り(スポンサーであるChivas Regalの優遇によるもので、参加デザイナーによる奇抜なアシンメトリーのグラスに注がれていた)、そして洞窟のようなスペースに並べられた、100人以上ものデザイナーやアーティスト達(そのほとんどが中国人や、中国の家系を持つ人)の作品をじっくりと鑑賞した。満足感に溢れたざわめきが広がった後(ビジュアルからでる音もお酒を選ぶ時の声も含め)、客達はスペシャルゲストのパネルスペースに移動していく。

サイマン・チョウやカム・タンなどのデザイナーを取り上げたものや、また夜がふけるまで行われたリン・チェン、ジャスティン・チョン・ミンジー、リン・チン・サンによるサウンド・アート・パフォーマンスなどがあった。しかし、あまりにもたくさんのビジュアルの刺激がメイン展覧会会場で行われた為、客の多くは他のイベントに行く前にすぐに力尽きてしまったように見えた。

「Get It Louder」のプレスリリースでは、折衷的に並べられたメディアアートフォームの数々が約束されていた。ポスター、イラストレーション、フォトグラフィ、本、おもちゃ、Tシャツ、ファッション、アニメーション、ビデオ、ショートフィルム、スクリーンをもとにしたインタラクション、デジタルイラストレーション、建築、そしてサウンドなどだ。これら全てのカテゴリーは実際に紹介されていたが、その作品の大部分を占めるのがグラフィック・デザインに焦点をあてたものであった。

「tongue-in-cheek」による「ワナビー・チャイニーズ」というポスターから(若い白人の男性と女性がキーパオや作業服に身を包み、派手に描かれたもの)、グラフィティが施されたスケートボードのセットまで(「ピープル・リパブリック・スケートボーディング」という読み物)と、幅広い。

過去数年の間に行われたどんなデザイン・ショーにおいても、至る所に姿を現す巧妙なイラストレーターがここでも見られた。動物や、家の中にあるオブジェクト、無定形の渦巻きやレトロ・パターン、バブルガムカラーの配合などが表現されていた。「ポール・アート・デザイン」による不吉なリアルサイズの人間のぬいぐるみや、その姉妹社である「シャツ・フラッグ」のTシャツなどを含む、立体の作品も展示された。また、展示された作品やデザインのほとんどは、純粋な“アート”作品を除いて、販売もされている。

広州のアーティスト、ツァオ・フェイによる最新の映像作品「cosplayers」や、チュウ・イーによる明快で緻密なエロティック・フォトグラフなどがあった。

このようにして、「Get It Louder」は、商業的であって曖昧、独創性に欠けていて個性的というコンテンポラリー・チャイニーズ・デザインに見られる様々なサウンドのボリュームを見事にあげた。そして「Get It Louder」の文字通り、そのボリュームを増し続ける。

Get It Louder Exhibition
深川:2005年4月30日〜5月8日
上海:2005年5月21日〜29日
北京:2005年6月11日〜19日
info@getitlouder.com
http://www.getitlouder.com

Text and Photos: Samantha Culp
Translation: Yurie Hatano

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