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ヤウナ・ミュジカ 2005

HAPPENINGText: Emanuelis Ryklys

ベジタブル・ミュージックと「マトリックス」のようなデジタルな世界は、2つの対極的な世界(ナチュラルでオーガニックな世界と人工的なエレクトロニックな世界)を融合させた、ヤウナ・ミュジカ 2005 フェスティバルのプログラムを象徴するものである。メインコンサートはコンテンポラリーアートセンターで開催され、残りはビルニウスの他の場所で行われた。

過去4年に渡って、このフェスティバルは、エレクトロニック音楽祭として、エレクトロニック音楽のクリエーター達を紹介してきた。しかし今年は、オーガナイザーたちは、全てのデジタル音楽の根底(生活形態や自然、そしてもちろん創造したり操作したりするときに、全てのソフトウェアとハードウェアをコントロールする人間そのもの)についてあらためて考えてみたくなったのだ。結局、エレクトロニック音楽が野菜でつくられた楽器によって演奏されることは不可能だとは、いったい誰が言ったのだろうか?


The Vegetable Orchestra

これは決してレトリック的な質問ではない、というのは、オーストリア出身のファッショナブルでエコロジカルなベジタブル・オーケストラが、フェスティバルの最初のメインのコンサートで、100パーセント野菜で造られた楽器で演奏とパフォーマンスをしたからだ。キャロットリムバスや、トマトドラムや、他の “楽器” は観客を大いに沸かせた。目ではそれらを疑ったが、耳では確かに演奏を確認した。そして観客に対しては、演奏前にベジタブルスープが振舞われた。


Alva Noto (Carsten Nicolai)

他のゲストも負けず劣らず印象的だった。2日目の夜には、アルヴァ・ノトとしても知られるドイツ出身のカールステン・ニコライの作品が披露された。冷たく具象的な音と効果的な映像はニコライのデジタルな世界そのものだった。

フランス人のeRikmは、もともとロックのギタリストとしてキャリアを積んでいたが、今では“スナフ・ミックス”という、彼の中でも特に評価の高いサウンドプロジェクトをステージで展開するミックス・マスターとして認知されている。同じコンサートの中で、オランダ人のアーティストはアン・ウェルマーの曲を、オリジナルな生の自然音と映像で表現をした。

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