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BLESS(ブレス)

PEOPLEText: Peta Jenkin

ファッションの要求に忘れ難い印象をつけることを省略することなく、BLESSはまた、大手アディダスの靴をNo.12のシリーズで取り上げる。それぞれの靴はとてもユニークで、100足という限定版になっており、そのうちのBLESSコレクションからのピースは、ほとんど完売しているという状況だ。


BLESS No. 12 – Customised Adidas Sneakers, 2000

次から次へと、今度はNo.16シリーズが、素材のコンビネーションとデザインで、エレガントで奇抜な編みあげブーツの多様なコレクションと共に、我々の靴の概念をくつがえす。今のところそのコレクションの中での私のお気に入りは、どんな大きな街のストリートにもそのつま先が向かっていきそうな、未来のジプシーと中世のグラマラスさが混合したものだ。


BLESS No. 16 – Shoe Escorts, 2002

前述にある「喜んでやります」の協力態度とはその通りで、デザイナーたちは最近「パーペチュアル・ホーム・モーション・マシーン」というタイトルの家具のコレクションをリリースした。持ち主とのインタラクションを助長する多機能な家具を作るために、木の厚板と風変わりな棚が様々なアングルとポジションで取り付けられている。


BLESS No. 22 – Mobil #4e, 2004

衣服があらゆる場所にかけられ、雑誌はページを下にして細い溝におさまる他、どんなものもその棚にフィットしてしまうというもの。その構造物は、その場所や使用者の物の重さ等に応じてスチールワイヤーで天井から吊り下げられ、部屋の中で独特の存在をかもしだしながら、動かしたり角度をかえることが可能となっている。

コレクションはそれぞれにとても様々であるが、全てのBLESSの創造物には明らかな芯が通っている。我々が使う品々に対する実用的なアプローチと日常生活に作用する様は、増え続ける売り場の大量生産製品に対する完全な矯正手段のようである。従って、ある表面的な好奇心を満たすためだけでなく、より広い見方でそれを実践する、オブジェクトの背後にある「持ち主」に直接話す機会を得ることはいつもとても面白い。

残念ながら、BLESSの一人、今はパリに住居をおくデジレ・へイスには、今回話を伺うことができなかった。しかし、イネスとの対談は、どのようにしてBLESSができたのかということや、ファッション界で働くにあたったいくつかの考えについて、素晴らしい識見を与えてくれた。

私たちは、静かなイースターの金曜の午後に会い、ベルリンミットでコーヒーを飲んだ。イネスはルーズなジーンズに履き古したナイキの靴という、新鮮なほど「ノンファッション」の格好で現れた。彼女がこれまでに何度もBLESS結成の話をしてきた事が感じ取れたが、まだ話すことにワクワクした様子も消えていなかった。

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