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アメデオ・パーサ

PEOPLEText: Gisella Lifchitz

このフェスティバルが起こした革命みたいなものはあるのでしょうか?

回を重ねるごとに総動員数が増しています。プロジェクトの数も同様です。また、オープンエアーの状態で、プロジェクト通じて交流が行われ、人と人との繋がりをつくるのが、メイン的な目標のひとつでもありました。社会コンサルタント、アーティスト、隣の奥さん、ロックに夢中になっている子供達…。そういったブエノスアイレスの文化的な上級クラスを紹介するのが、このフェスティバルです。彼らは常に中心にある。未来について語るのは、もう古いです。クラシックなものを語ることができる未来が来ればいいな、と思います。

私がアメデオと会ったのは1999年。場所は服屋だった。この年は彼がブエン・ディアの第1回目開催に向けて動いていた年。彼の姿は本当にどこでも見かけたし、パレルモ全体が彼が誰か、何をしてきた人物かを知っている、という事実に驚かされたものだ。彼をジッと見つめ、記憶に刻もうとしたことを今でも覚えている。彼の存在がとてもユニークであったし、今までに会ったことのなかったタイプだったからだ。

昔も常に落ち着かない、常に何かをしている、といった状態だったのでしょうか?

フェスティバルの第1回目の時は、詩も作っていたし、小説、劇、雑誌の原稿も書いたりしていました。ショーにも沢山出演していましたし、旅にも出たし、妄想も沢山巡らせていました…。5歳の時に、子供専門の療法士にかかったことがあります。TVのセットや、お城など、紙でできたモデルがぱんぱんに入ったかばんを2つ持って帰ってきました。僕は常に、そのもの自体の背後に隠れているアイディアを、他のレベルの段階で再構築することを追い求めています。物事に変化をもたらしたい、と常に思ってきました。そして、そうすることが、僕と世界を繋げる術なのです。フェスティバルでの僕の役割は、僕達を取り巻く最高の気持ちを救い出すことだと思っています。

このイベントの中心となる目的は何ですか?

イベント自体が刺激的なものになり、何かエネルギーを発するものになればいいな、という思いを込めて計画を進めました。そういった場では、訪れてくれる人が、強く思えば、ここでは何かをできるチャンスがあるんだ、ということに気付いてくれます。そのためには、自分の得意とすることを全てのものに投入し、作品を共有し、自らのゴールを見い出す必要があります…。ブエン・ディアは、一年の内のたった一日。一番最高な日ではないけど、良い日なのです。

ご自身の事は革新的だと思いますか?

そうですね、思います。個人で活動しているデザイナーのファッションショーを初めて開催した時は、それは、ブエン・ディアの催しもののひとつとしての開催でした。ショーのオープニングを飾ったブランドは、トロスマン・チャーバ。キャットウォークの舞台もなく、噴水の近くで行われました。服を見せるということを越えて、エンターテイメントとしての色が濃かったので、今ではそのショーを「ファッションショー」と認めることができます。前回行ったショーでは、4名のデザイナーの作品を交換する、という試みを行いました。リアリティは様々な要素が結束した結果ですし、誰がどの服を着るかもその人にかかっています。そしてこれこそが、このショーで僕達が強調したかった部分なのです。

次の目標は何ですか?

ラテン・アメリカの各国に、このイベントを広めるのが最終的な目的です。しかし、一番重要なことは、僕達が行っている物事の向こう側にあるものだと思っています。みんなが同じゴールに向かっている、ということに気付いてほしいですね。ブエン・ディアは、例えて言うなら勇敢な馬です。新たなコミュニティーを作り上げる力があり、そのコミュニティーでは個人の頑張りや能力によってその人が判断されるのです。僕達はまだ、仲間内が集まって楽しいことをしている子供のようなもの。成長するまで、もう少し時間が必要です。

夢はありますか?

難しい質問ですね。個人的には、世界に対して平等な気持ちを持ちたいですし、僕が行ったことは、僕がやらなければいけなかったことそのものだった、僕が何かを誰かに与えたら、それは与えるべきものだった、と確信できるような平穏な瞬間にたどり着ければと思います。そこにたどり着けるのならば、その方法がフェスティバルでも、砂浜でのコンサートでも、南アフリカの子供達に食事を与えることでも、どこかで奥さんと息子と一緒に家族を作ることでも、何でもいいのです。今でも僕自身、よくわかりませんが、唯一確信できることは、ブエン・ディアに参加する全ての人が自分の作品に満足できるることが目標だ、ということです。

何かをすることで自分が何かだったり、何かになるために何かをすることで、自分は誰なのか、何をしているのか、何かをすることで自分は誰になっていくのか、というジレンマはあります。全ての人が、情熱を持っていたり、すごく何かに対してやる気があったり、成し遂げることが義務だったり、そういったジレンマを持って生きていると思います。そのようなジレンマにつまづき、本当に必要なものからは遠ざかっているのだと思います。

そういって急に黙り込み、考え込んでしまったアメデオ。世界観を表現するために、彼の感情が激しく高揚し、沈着していく様には驚いてしまった。これからは、可能性は無限なのだと感じられた。

Buenos Dia Festival
日時:2002年11月30日
会場:Plaza Palermo Viejo
TEL:+54 48 33 0222
info@festivalbuendia.com
http://www.festivalbuendia.com

Text: Gisella Lifchitz
Translation: Sachiko Kurashina
Photos: Courtesy of Buenos Dia Festival

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