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コリン・メトカーフ

PEOPLEText: Rei Inamoto

4年という短い期間で、レスフェストは、デジタル・フィルムメイキングの震央へとなりつつある。今回SHIFTでは、レスフェストのアートディレクターであるコリン・メトカーフにインタビューし、始めたきっかけや作品に対する彼のアプローチ、考えについて聞いてみた。

バックグラウンドについて教えてください。レスフェストに関わるようになったきっかけは何ですか?

学校では、ジャーナリズムとペインティングを学びました。卒業後ロンドンに移り、3年間自分のやりたい事を磨いていました。その頃は、少し目的を失っていて、1年目は、コベントガーデンにあるグラフィックデザインのサプライショップで働き、その後2年間、大きな広告代理店の下請けのイラストレーションスタジオで仕事をしました。僕の友人がグラフィックデザイン関係の仕事をやっているのを知り、その時に、デザイナーになろうとはっきり決意しました。タイプフェイスとイメージのミックスが、文章書きとペインティングを学んだ者にとって最適な場所のように思えたのです。

最終的には、生まれ故郷であるシカゴへ戻り、長年憧れていたT-26のカルロス・セグラのもとで仕事をする機会に恵まれました。1996年にカルロスがウエストコーストでプレゼンテーションを行った時に、観客の一人としてジョナサン・ウェルズがいました。現在、僕のビジネスパートナーであり、レスフェストのフェスティバルディレクターでもあるジョナサンは、その頃ちょうどサンフランシスコで「LOW RES」という草の根的なデジタルフィルムフェスティバルを創設したばかりで、グラフィックのアイデンティティを模索していた頃でした。SEGURA INC.で僕達が手掛けていた、ある種アートに影響を受けたデザインのようなものが、彼が求めていたように自然に合致したようです。僕の同僚でもある共通の友人が僕達を紹介してくれて、全てが始まりました。

レスフェストのアートディレクターとしての責務とは?

過去4年間でレス及びレスフェストの名前で制作したものに関しては、全て僕一人の個人スタジオとして制作しています。インタラクティブなものやフィルムなどといったものに関しては、通常パートナーと協力して制作しますが、僕自身の専門的技術はまだそこには含まれていません。僕の全パートナーと僕は、仕事量が沢山あるのを当然のことと考えています。僕達にとっては、1日8時間くらいならまだ短い方です。

影響やインスピレーションは何から得ますか?

身の周りの物全てです。飛行機の窓から見る地形、200年前の中国製のキャビネットの取っ手、会話の断片、夢、逆さまに見たり遠くから見た時に違って見えるイメージ、ロケットや飛行機、マシンなどで遊んだ子供時代の遊びなど。作品の中に妙技を入れるのが、究極のゴールです。制作過程でディレクターとして作業することに満足している人もいますが、それにはメリットがあります。それは、プロジェクトを指揮する効果的な方法ですが、僕自身の長所や短所も含めて、僕は全て自分でやりたいのです。

インスピレーションを受けた人に関して言うと、僕にとって最もインスピレーションを与えてくれたのは大抵、僕が個人的に知っている人達です。僕をこの分野へ導いてくれたケビン・グラディは、素晴らしい焦点を持ったすごいデザイナーです。友人であり、ミュージシャン、サウンドエンジニア、プログラマー、デザイナー、タイポグラファー、詩人、ぺインターと多彩な顔を持つジム・マーカスは、間違いなく妙技を持った人物です。また、デザインのアイコンが数多くある時には、独自の道を突き進めと積極的に僕を励ましてくれたカルロス・セグラは、僕を導いてくれた人の一人です。

レスフェスト全体のアートディレクション(プログラム・ブックレット、フェスティバルの予告編、タイプデザインその他)に非常に魅力を感じたのですが、デザインプロセスは、どのように行われるのですが?例えば、レスフェスト2000の予告編とブックレットのデザインに関して、最終的なビジュアルはどのようにして生まれるのですか?

基本的には、締切が一時的に緩和される時に毎年始めに時間が空く時があるのですが、その時間を実験的なことをしたり、方向性を発展させたりするのに費やします。1999年には、ある意味通俗的な宇宙飛行というテーマをレスフェスト用に制作したのですが、コミック本のようなイメージでデザインしました。その感じで多分あと1、2年はできると思いましたが、2000年のアイデンティティとしては、180度違うものをやりたいと考えました。それで、物事がありふれたものに見えたり感じたりすることのできるもう一つの別宇宙という漠然としたコンセプトについて考え始め、架空の考古学上の発見の一部のようなものを作ろうと考えました。19世紀半ばをイメージし、木製の衛星、70ミリカメラ、戦闘機の胴体、アメリカと日本の国旗の混成物をデザインしました。

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