エットレ・ソットサス — 魔法がはじまるとき、デザインは生まれる
HAPPENINGText: Alma Reyes
メンフィスはその後数年間、毎年新作シリーズを発表し、国内外で展覧会を開催するなど、その活動を盛んに展開した。しかし、グループの方向性がますます商業的になるにつれ、ソットサスは徐々にグループと距離を置くようになり、同グループは1988年に解散した。ソットサスはその後、旅行に専念するとともに、建築やデザインに関する記事やエッセイの執筆に力を注いだ。彼は、《キャビネット No. 71》(2006年)のように、控えめな色調を用い、重厚なフォルムや梁、ブロックを特徴とする家具のデザインを続けた。

エットレ・ソットサス《キャビネット No. 71》2006年 (デザイン/製作)、製作:ギャラリー・モーマンス、石橋財団アーティゾン美術館蔵 © Erede Ettore Sottsas

左:エットレ・ソットサス《花瓶 no.4》2006年 (デザイン/製作)、製作: ギャラリー・モーマンス、ジーノ・チェネデーゼ・エ・フィリオ、ファン・テッテローデ・ガラス・スタジオ、石橋財団アーティゾン美術館 © Erede Ettore Sottsass; 右:エットレ・ソットサス《花瓶 no.10》2006年 (デザイン/製作)、製作: ギャラリー・モーマンス、ジーノ・チェネデーゼ・エ・フィリオ、ファン・テッテローデ・ガラス・スタジオ、石橋財団アーティゾン美術館 © Erede Ettore Sottsass

「エットレ・ソットサス — 魔法がはじまるとき、デザインは生まれる」展示風景 Photo: Alma Reyes
キャリアの晩年にかけて、彼はアルミニウムパイプやワイヤー、ロープなどを素材に用い、大きさ、形、色、素材の異なるガラス作品を制作した。大きなテーブルの上には、さまざまな職人の技が結集した18点の装飾作品が並べられている。作品名は「花瓶」ではあるが、鏡面仕上げの試験管や、ぶら下がった装飾要素を備えた巨大なキャンドルホルダーなど、作品によっては他のものにも見え、その一つひとつが、冒険としての即興的な芸術を物語る唯一無二の証となっている。
エットレ・ソットサス — 魔法がはじまるとき、デザインは生まれる
会期:2026年6月23日(火)〜10月4日(日)
開館時間:10:00〜18:00 (毎週金曜日は20:00まで) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日 (9月21日は開館)、9月24日
会場:アーティゾン美術館
住所:東京都中央区京橋1-7-2
TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル)
https://www.artizon.museum
Text: Alma Reyes
Translation: Saya Regalado
Photos: Courtesy of Artizon Museum, Ishibashi Foundation





