ダブルアイ・スタジオ「パンドラの箱を探せ」

HAPPENINGText: Taketo Oguchi

この作品はオリンポス山の神々にちなんだ、古代の神話を現代風にアレンジしたもので、主人公のゼウス(ギリシア神話の主神)とヘラ(ギリシア神話の女神)がパンドラ(パンドーラー)が持ち去った「希望の箱」を取り戻すというストーリーだ。俳優が演じるアバターと交流しながら劇は進められていく。

輪になった入り口をくぐると現れる最初のステージは、広場のような場所だ。そこからエレベーターのようなもので下へと移動するとの地下都市のようなものが見えてくる。そして「希望の箱」を探すために、街の内部を探索したり、トンネルのような空間を進んだりしながら、神殿のようなものが立つステージに辿りつく。そして、最後には(おそらく重力設定がコントロールされており)空を飛ぶ感動的な体験もできた。また、ここにはバーなども配置されており、公演終了後に役者や来場者同士でコミュニケーションをとることもできた。

約1時間のこのパフォーマンスは、ヴェネツィア・ビエンナーレ2020で初演されVR大賞を受賞するなど、新しいエンターテインメントの形として注目を集めている。現在も不定期で開催されているので興味のある方は彼らのサイトをチェックしてほしい。

Finding Pandora X
Directed by Kiira Benzing
Written by Alyssa Landry
Executive Producer: Joanna Popper of HP
Produced by Double Eye Studios
https://doubleeye.co

Text: Taketo Oguchi
Photos: Courtesy of Double Eye Studios

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