VICE(バイス)ジャパン写真展「グローバル・フォト・コラボレーションズ」

HAPPENINGText: Ayami Ueda

2013年11月、世界中のアートファンから絶大な人気を誇るフリーマガジン「VICE」(バイス)がついに日本版を限定発刊した。ストリートカルチャーを体現するようなクセのあるロゴはどこかで目にしたことのある人も多いのではないだろうか。

グローバル・フォト・コラボレーションズ・バイ・バイス・ジャパン
Photo: Wataru Kitao

世界35ヶ所に構えられた支部の一つとしてバイス・ジャパンが再起動したのは2012年12月。国内ではユーチューブを主なプラットフォームとした映像配信などデジタルメディアとしての活動が知られており、おふざけネタから時事問題までバラエティに富んだ制作が好評だ。

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Fumiko Imano & 松藤美里, Photo: Wataru Kitao

バイスの原点は紙としてのフリーマガジンにある。1994年にカナダのモントリオールで3人の若者によって創刊された「ヴォイス・オブ・モントリオール」誌を起源とし、1996年には誌名を「バイス」に変更。1999年にニューヨークに拠点を移した。

テリー・リチャードソンやライアン・マッギンレー、ピーター・サザーランド、ダッシュ・スノウ、ジェリー・スー、ティム・バーバー、ネック・フェイスなどなど、今ではアートシーンですっかりお馴染みとなった彼らの黎明期に発表の場を与え、「悪徳」「不道徳」といった意味を持つ「バイス」の看板のもとに、ニューヨークのストリートカルチャーの最前線を歩むアーティストたちと共にとことん毒舌で挑戦的な誌面を築き上げてきた。

本国アメリカで創刊20年を迎えた現在では「バイス」誌は世界25ヵ国で展開しており、無料配布を確固たるスタイルに毎月一冊の雑誌として配布しているが、その支持の高さゆえに入手できないファンも続出しているという。

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小田島 等 & 中島大輔, Photo: Wataru Kitao

そんな中で満を持して完成した今回の日本版の特集内容は「フォトイシュー」。「コラボレーションズ」と題され、グローバルで活躍する写真家とアーティストによって寄稿されたコラボ作品と、日本と中国から9組18名のアーティストが本号のために制作した特別コラボ作品が掲載された。通常版マガジンより大きな判型のB4変形で個性豊かな作品の数々を迫力たっぷりに堪能することができる。

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