ストックホルム・ファッション・ウィーク 秋冬 2013
HAPPENINGText: Victor Moreno
2013年のストックホルム秋冬ファッションウィークは、前回のコレクションとほとんど変わりなく開催された。同じ形式、同じ場所、そして基本的には同じデザイナーだった。今季のファッションウィークのコレクションで、最も目を引いた新しいデザイナーの一人は、フィンランドのブランド、マリメッコのデザイナーだ。今回はスウェーデンのデザイナー、キャリン・ウェスターと、スウェーデンのデニムブランドであるチープマンデーの新しいコレクションにも注目したい。
マリメッコは、IT企業のノキアとアルヴァ・アアルトの家具ブランドのアルテックと並びフィンランドで最も重要なブランドの一つ。マリメッコの2013年秋冬コレクション「プリントのアート、季節のカラー」には、世界を取り巻く、移りゆく季節が反映されている。秋の天気模様は、心惹かれる美しさを表している。例えば、グレーの背景に対照的なハイライトカラー。マリメッコのデザインチームは1920年代や30年代の幾何学様式や民族的な原始アートに似たもの、そして生き生きとした秋の庭に影響を受けている。デザインは落ち着いたトーンと、明るく強いアクセントの色が組み合わされており、現代のマリメッコのデザインのコアな部分を表現している。
キャリン・ウェスターはベルンサロン(過去にキャリンがコレクションショーを行った場所)にてショーを行った。2013年秋冬コレクションでは、再び男性的な特色を持たせた強い女性像に目を向け、とがった肩のラインに重きを置いた。シルエットは基本的にオーバーサイズで、重ねられた色はメルトンのウールコートで合わせるという遊びを取り入れてる。フランネル素材のプリーツスカートと幅広のショートパンツ、そしてシャープなペンシルスカートは今季は「ひざ下」となっている。ブルーの上品なプリーツは、スカート、パンツ、そしてワンピースに取り入れられ、今年の冬の重ね着の必須アイテムとなっている。
アンゴラで編まれたウールのセーターが、対照的なつやのあるサテンのワンピースに組み合わせられていたり、オパードスエードのパンツにツヤのあるファーを組み合わせたりといった遊びが取り入れられている。V字や四角く開いた背中に、金色の繊細な装飾が施されてあり、より、いたずらっぽい女性のイメージを引き出しているが、強く慎ましい兵士の様なイメージも残している。
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