ジャンヌ・キットネン
PEOPLEText: Satsuki Miyanishi
フリーダム・オブ・クリエーション(FOC)の創設者であり、3Dプロットタイピングの先駆者であるジャンヌ・キットネンが、ハイネケン「サスティナブル・チャレンジ」のスタートとして4月3日~5日に行われる「48時間ライブイノベーション」の主役として登場する。このコンペティションは、ハイネケンがビール容器のリユース、リサイクルのなどのエコなアイディアを募集するもの。応募者は、イノベーションの基準をもとに、予算的にも技術的にも実現可能で、ウェブ上でも票を多く獲得したアイディアの選考を行うハイネケンのエキスパートたちにアイディアを提出することとなる。2012年6月に優勝者が発表される。
このコンペティションのキックオフイベント「48時間ライブイノベーション」の主役となるジャンヌ・キットネン。このイベントで彼は、とある場所で48時間こもりきり、ハイネケン「サスティナブル・チャレンジ」の「将来のビール容器の持続可能なアイディアを共有し、10000ドルを勝ち取ろう。リユース、リサイクル、そして輸送方法と材料のアイディアを考えて下さい。」という募集テーマのもと、アイディアとソリューションをデモンストレーションする。このプロジェクトでは、彼のアイディアから生産までの創造的なプロセスの生きたアートインスタレーションが、ビジュアライザーによって壁や家具の上に描かれる。
SHIFTのカバーデザインも手掛けてくれたキットネン氏。今回のイベントについてお話を伺った。
Janne Kyttanen © Freedom Of Creation
まずはじめに自己紹介をお願いします。
私は、フィンランドのヘルシンキで1974年に生まれ、バルセロナで工業デザインを学びました。その後オランダに移り、2000年にアムステルダムのヘリット・リートフェルト・アカデミーを卒業しました。 今もアムステルダム在住です。私は研究の中で、将来様々な製品がコンピュータのデータに変わり、入手方法はインターネットから音楽をダウンロードするのと同じくらい簡単になることを想定しました。そうすることによって私たちは実質的に製品と相互作用し、3Dプリント技術を使って制作することが可能になりま す。
この概念に基づき2000年には、最初の試作品が完成しました。製品は3Dソフトウェアを使用して設計され、消費者の相互作用のための拡張現実環境にアップロードされ、レーザー焼結(3D印刷プロセスのタイプ)によって制作されました。これらの最初の実験は、この実験をもとにフリーダム・オブ・クリエーション(FOC)という会社を2000年にフィンランドのヘルシンキに設立しました。
FOC 1597 © Freedom Of Creation
フリーダム・オブ・クリエーションBVは2006年にアムステルダムに設立され、2011年の5月に3Dシステムズ(NYSE:DDD)がこの権利を取得。このことによって、発展的なテクノロジーを手に入れ、世界で最も大きな3Dプリンティング生産の中心へのアクセスが可能になったのです。
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