鎮座ドープネス
PEOPLEText: Wakana Kawahito
オリジナリティ溢れる表現スタイルと、確かなパフォーマンステクニックでファンを魅了してきた鎮座DOPENESS(チンザドープネス)が、ファーストソロアルバム 「100%RAP」を2009年9月16日にリリース。今回のアルバムは全曲、日本のヒップホップシーンを代表するプロデューサーやアーティストとのコラボレーションとなっている。ヒップホップ、レゲエ、ブルース、ファンクなど様々なジャンルをミックスしながら新しいラップを繰り出す、今注目のアーティストにインタビューを行なった。
今回のアルバム「100%RAP」のコンセプトを教えてください。
2008年〜2009年の鎮座DOPENESS(チンザドープネス)を知ってくれ!というのがコンセプトです(笑)。
構想は一昨年からあって、実際に作り始めたのは去年の9月ごろから。なので、着想から制作までトータルで2年ほど掛かっていますね。
2年の制作期間を経てリリースされた今回のアルバム。これはどんな人に向けてつくりましたか?
特に、同年代でヒップホップをやっている人に聞いてもらいたいですね。このアルバムがヒップホップ界でどう受け止められるのか、気になるところです。
今回のアルバムは全ての曲が違った人とのコラボレーションですが、一曲一曲別の人と組んでみた感想は?
DJ YASさんやEVISBEATSさんなど、元々自分が好きなアーティストや面白いと思っている人たちに声をかけてお願いして、今回のコラボレーションが実現しました。DJ YASさんなど昔から憧れていた人たちと一緒にできて、とても嬉しかったと同時に、緊張して大変でした(笑)。あと、HIFANAの音楽の作り方が興味深かったり、ラップとメロディのバランスが面白かったりといろいろな発見もありました。
鎮座DOPENESにとって、ラップとは何ですか?
自分の生活のなかの出来事や日常で思ったこと、楽しいこと、むかつくこと、を表現する手段です。
日常のどんなときによく思いつくのですか?
たとえば、部屋の掃除をしたり、散歩したり、甘いものを食べていたり、アイスコーヒーを飲んだり、音楽を聴きながら自転車に乗っていたり、料理していたり…。つまり、自分が好きなことをしているときに集中して考えます。僕はすぐ飽きてしまい、 集中が持続しないのですが(笑)、日常に集中のスイッチとなることをいろいろと入れています。
なるほど、色々な集中スイッチがあるのですね。では、それをもとにいつ曲をつくっていますか?
犬の散歩した後、夕ご飯を食べる前の時間、大体午後7時〜10時ぐらいとかですかね。
ラップをするようになったのは、いつからなのですか?
中学3年生のときに、スチャダラパーの「今夜はブギーバック」を見て、かっこいい!と。あと、音楽だけじゃなくって、ファッションとかスケボーとか周りのこともかっこいいなぁと憧れました。ラップってヒーロー戦体みたいじゃないですか? 主役がいて、友達を引き連れて歩いている。そんな印象があって、ラップに惹かれていきました。
ところで、鎮座DOPENESSってすごい名前ですが、どういう意味ですか?
「鎮座」は仏教などでも使われますが、「神がそこに静かにいる、寝そべる」という意味で、「DOPE」が「麻薬、間抜け」というネガティブな意味なのですが、そういう間抜けさネガティブさ(=DOOPENESS)の上に鎮座する。という意味でつけました。
10月には細野晴臣やテイ・トウワなども参加する「デ・ラ・ファンタジア2009」にも出演が決定。これからの活動にますます目が離せないアーティストだ。
鎮座DOPENESS 「100% RAP」
レーベル:W+K Tokyo Lab / EMI Music Japan
発売日:2009年9月16日
価格:2,500円(税込)
品番:TOCT-26859
ASIN:B002HJ5WR8
https://www.wktokyolab.com
Text: Wakana Kawahito