ワイレッド
PEOPLEText: Victor Moreno
ローランド・ヨルトは、ファッション界で長いキャリアを持つ物腰柔らかな人物だ。タイムレスなスタイルに、キュビズム、ビートニク・ムーブメント、モッズ・ジェネレーション、そしてポップカルチャーを織り込む斬新な視点と、まっすぐで真摯な姿勢をあわせ持ち、スウェーデンファッション界のヒットメーカー、ワイレッド創始者そしてヘッドデザイナーとして、その成功に関わっている。ローランドは、ブランドのインスピレーションとして欠かせないアートや音楽との距離を密接に保っており、ワイレッド・アート・プロジェクトは、その距離をさらに縮めることを目的としている。オイルコーティングを使って質感を出すなど、ワイレッドには生地に対する遊び心もある。ワイレッドのフットウェアは、メンズもレディスも、全てのコレクションにおいて極めて素晴らしいアイテムに仕上がっている。ワイレッドは、その揺るぎない価値観と、新しいあり方を求める熱い想いを通して、過去10年間のヨーロッパファッションの最も革新的な側面を表していると言える。より掘り下げた質問をローランドに投げかけてみた。
Photo: Victor Moreno
国際的なファッション業界の中で北欧ブランドをどのように見ていますか?フランスやイギリス出身の他のデザイナーと比べてご自身をどのように捉えていますか?
一般的に、スウェーデンのブランドは、ヨーロッパにおいて独自性を出しやすい、北欧特有の簡潔さとカジュアルさを備えていると思います。ワイレッドでは、より質の高い経験を求めて、イヴ・サン=ローラン、バレンシアガ、ジル・サンダーのような、より国際的なブランドを意識したアイデンティティーの確立を目指しています。現在私たちは、ヨーロッパにおいて成長を続けていますが、同時に、国際的な市場から注目され、北欧ブランドというよりも国際的なブランドとして比較されるようになることを望んでいます。
Whyred SS 2011 collection
前コレクション「アスピレーション」は、ニューヨークやパリで発表しましたか?
私たちのPRエージェンシーが11月にパリでポップアップ・ショールームをオープンした際に、コレクションの柄や色彩が高く評価されました。私たちは現在北欧の市場のみと連携をとっていますが、国際市場への拡大も視野に入れています。
アメリカ市場はどうでしょう?
アメリカでの販売は行っていません。
アジアの市場はどうでしょうか?
韓国とオーストラリアには取扱店があります。
Whyred SS 2011 collection
製品のクオリティーについて考えたとき、ブランドにはどういったことが重要なのでしょうか?
バランスが常に重要ですね。
現在はどういったことに取り組まれていますか?
2011年の秋コレクションを仕上げたところです。ファッションウィークでまもなく発表される予定ですよ。
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