メッシー・メスキー

PEOPLEText: Minnie Pommiegranate

コラボレーション作品について教えてください。

一人で作業するのは時に退屈なこともありますが、幸いにもこれまで様々な分野の刺激的な人々と出会い共に作業する機会を得ました。これは自分の作品の新たな面を切り開く手助けともなっています。また紙上の作品だけではなく、他の方法にも挑戦して実験してみたいんです。一番最近のコラボレーション作品はファッションレーベル「ハンセル」の2009年秋冬コレクション用に描いた「ロボットガール」です。このプロジェクトのためにストップモーションのアニメーションを作ったのですが、これは古い漫画のグラフィックやタイポグラフィの要素から影響を受けています。というのも、こういった要素がハンセルのブランド性をより引き立たせてくれると思ったからです。ちなみにアニメーションは音楽技術に詳しいアドリアン・ウィーに手伝って貰って完成することができました。

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Fantasy Stacy

「ファンタジー・ステイシー」はさらにハンセルの「ナイス・トライ」というコレクションのためのコラボレーション作品になります。ここでは、たまたま見つけた物の上にイラストを描いています。というのも、そういった古いものを再利用する際にまず壊してしまうよりも、即座に別のものに生まれ変わらせてみたかったからです。製作過程はすごく面白かったですよ。偶然見つけた物はどれもがそれぞれの物語をもっていますし、それがファンタジー・ステーシーの冒険を作り上げて行ったんだと思います。

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Progeria

普段の一日について聞かせてくれますか?

私は朝型人間なので、早起きして朝食を用意し、オンラインでビデオを見たりサイトの更新をしたりするのが好きなんです。シンガポールとロンドンの両方に住んで仕事をしているため、仕事中の9時から18時の間にはジャンクフードばかり食べています。脳に栄養を供給するためにですね。でも夜はもっと良い食事を摂るようにしています。連続ドラマを見ながらゆったりして、それからまた寝るまで作業を続けたりもします。半年間ピーナッツバターにはまっていた時期があって、ほとんど毎食ワッフルやトーストに塗って食べていました。健康にはまったく良くなかったんですが、とにかく好きだったんです。

一人で働いていると時間に融通が利きます。でも話したり意見の交換をする相手がいないという欠点もあります。さらに自分の作業場を持たないのでA3プリンターやコピー機も無く、しょっちゅう用足しに出掛けなければなりません。自分のまともな作業場を手に入れるか、もしくは他のアーティストと作業場を共有できる日が待ち遠しくて仕方ないんです。

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Leopard Girl

作品の中には緻密な細部が詰め込まれていますが、イラストの中に描いたり入れ込んだりする上で楽しいと思う題材はありますか?

時々、細かい部分を描いたり細部で画面を埋めていく行為がむしろ治療の一種のように感じることがあります。作品を見た人がそういった小さく粋な細部を理解してくれると、充足感を感じます。無邪気な女の子を描くのもすごく楽しいですね(彼女たちが私に似てるのはまったくの偶然です)。

では、その言葉を信じましょう。最後に今後の予定を教えて下さい。

つい最近では、シンガポールの「コッコジェロ」の中に新しくできたジェラート・バーへイラストを提供しました。

その他に言う事と言えば、私は人生をありのままに受け止めるようにしています。でも実は現在、仕事の機会を拡げるためにもエージェントを探している最中なんです。それから次の個展も検討中です。

Text: Minnie Pommiegranate
Translation: Yuki Mine

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