501デザインスタジオ
工芸と工業をテーマに活動している、工芸家とデザイナーのユニット「501デザインスタジオ」。現代美術家のアシスタントをしていた竹中壮一と、デザイン事務所に勤める五十嵐広威が、2008年に偶然再会したことがユニット結成のきっかけだったという。プロダクトが生まれるストーリーを大切にする彼らに話を伺った。
DADA – “HIT”という刻印を施したカナヅチ。
501デザインスタジオのコンセプトについて教えてください。
僕(竹中)が工芸家、五十嵐がデザイナーという役割分担で、ものづくりからデザインまで包括して活動しています。僕の大学での専攻が工芸だったので、比較的、伝統工芸というのをテーマにした作品をつくることがこれまでは多かったのですが、今は「工芸と工業」をテーマにしています。
いままでの経験から、「モノをつくるとはどういうことなのかを考える」というのが、二人のユニットの原点です。生活の中に普通に存在していた“デザイン”が、今は生産体制の変化により制作過程が分離してきているように感じています。僕らが何かをつくる、アイディアが生まれるという時、それはデザインや工芸といった括りではなく、ひとつの“行為”です。僕らが行いたいことは、自分の目の前にあることに対してやれることをやるということです。ボタンが転がってれば、それで何かできないか、そこから始まるのです。
ワークショップ風景
どのようなモノづくりを目指されていますか?
細分化されていったモノづくりというものを、もう一度、根源的なところから二人でモノづくりができればと考えています。モノづくりの周辺の色々な活動も含め、トータルとしてモノづくりを提案していければと思います。また、失われつつある優れた技術、伝統的な技法を活用し、古くからある工芸と近代の工業システムを密接な関係にしていけたらと思っています。
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