FITC 東京 2009

HAPPENINGText: Kayo Tamura

2009年11月28日、ベルサール汐留にて、日本初開催となるFlashの祭典「FITC Tokyo 2009」が行われた。
FITCは、2002年にカナダから始まり、世界4か国9都市において8年間で18回のイベントが開催されてきた。700を超えるプレゼンテーションを提供するとともに、参加者も1万人を超える動員数と人気のイベントだ。

FITC Tokyo 2009
Photo: Kayo Tamura

Flash、Flex、AIR、processing 、デザインやコンセプト、アイディアまで、著名なデザイナーが知識や刺激を与えてくれるイベントである。参加者はFlashデザイナー、Flashデベロッパー、モーショングラフィックアーティスト、デジタルアーティスト、学生、Flashやデジタルメディアの関係者など、様々だ。

4月25日から28日 までカナダのトロントにて開催されたFITC Toronto 2009では、注目の日本のFlashを紹介する「Cool Japanese Flash 」というセッションを2つ設け、阿部貴弘深津貴之大塚雅和さくーしゃ新藤愛大をスピーカーとして招くなど、日本への注目の高さが伺える。

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Presentation by Lee Brimelow “Sneak Peek of Max 2009”, Photo: FITC TOKYO 2009

そして今回、日本初上陸となったFITC Tokyo 2009では、5名のスピーカーによるプレゼンテーションが行われた。アドビ・エバンジェリストのリー・ブリムローはAdobe MAX 2009をスニークプレビュー。受賞歴多数の実験的ウェブサイトwww.bit-101.comを手掛ける代表的Flashコーダのキース・ピータースは、Flashのプロジェクトにダイナミックな動きとインタラクティブ性を加える方法を披露する「メイキング・シングス・ムーブ」と題したプレゼンを行った。

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Presentation by Mario Klingemann “Connecting the Dots”, Photo: FITC TOKYO 2009

別名クァジモンドとして知られるマリオ・クリンゲマンのプレゼンテーションでは、「数学は好きですか?」との問いを最初に投げかけてスタート。挙手した人が多かったため、そのことにとても驚いていた。これまでその問いについてはNOと答える人が多いからだ。

プログラミングをするようになってから数学はかかせない。それから数学の本を読むようになったと最初に語った。『私が数学を好きなのは、究極の事実または美を見つけられるから。真実を見つけられたら永遠に変わらないのは数学だけ。』芸術家は絵を描くことを追求するが、数学者は証明したい欲求があるのだそうだ。数学に美を見いだし語るクリンゲマンのプレゼンテーションは、とても聞くものの心をとらえた。

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Presentation by Mario Klingemann “Connecting the Dots”, Photo: Kayo Tamura

海岸に行ったときの写真を見せてくれた。自分の目に留まったものを拾い上げ、分別した写真だ。色や形を分別しただけなのに、とても美しい写真であったのが印象に残った。

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