OFFFフェスティバル 2009
僕はノスタルジーを感じていることを認めざるを得ない。OFFFがバルセロナのCCCBにて開催されていた当時や、ジョン前田、ジャレッド・ターベル、ベン・フライやケイシー・リアスによるカンファレンスがどれだけ僕の力となってきたかなどに思いを巡らす。小さな観衆ながら、音響も良く、建物の状況から、より確かな展示スペースがあった。
しかしOFFFが成長する必要があったことも理解しているし、確かに大きなものへと成長した。より多くの人がイベントを身近なものと感じ、今年は3,500人のスタッフがいたそうだ。
現在の開催地は広々としたスペースがあり、より多くの人を迎え入れることができる。しかし、音響設備はかなり複雑化してしまった。スピーカーの声が聞き取り難く、映像音楽がかなり大きな音で鳴り耳障りな程だった。
メインカンファレンスルーム
僕の意見だが、プログラムのカタログも明かに失敗だったように思う。大きな新聞はタイポグラフィーでいくつもの問題があったようだ。読み難く、シャープさがなく、時に最悪な色使いがあった。カンファレンスルームの中は、大概の場合読むのに苦労した。デザインイベントにおいて、これは差し迫った問題だと思う。
個人的には、もう少し少ないカンファレンスの数でいいと思うし、午後と夜の音楽プログラムなどイベントが重ならないようにしてほしいと思う。ラスター・ノトンなど見逃すのは痛い。
しかし、コメントしたような面でOFFFが失敗したとしても、それは当然「優雅に」だ。
OFFFは最高のコンンテンツを披露し、素晴らしい空気を送り込んでくれた。OFFF、ありがとう!
来年のOFFFは10周年を向かえることとなる。音響とパンフレットの改良を願いつつOFFFの持つ精神を維持して来年の10周年を祝いたいと思う。
OFFF 2009
会期:2009年5月7日(木)〜9日(土)
会場:Fundição de Oeiras
住所:R. da Fundição de Oeiras, 2780-117 Oerias, Portugal
https://www.offf.ws
Text: Eduard Prats Molner
Translation: Mariko Takei
Photos: Marijana Mitrovic