OFFFフェスティバル 2009
今年も参加したジョシュア・デイヴィス。彼はこれまでに8回、OFFFに参加していると思う。今年のプレゼンテーションは、Typo Berlinというイベントで手掛けた作品をベースに紹介してくれた。「Space」は、軌道、ベジェ曲線とパーリンノイズを使用し動きを付けた作品。
ジョシュア・デイヴィスによる「Space」
『僕はストーリーがどこから始まり、どこで終わるか知っています。でも、その間に何が起こるかまったく分からない』と、ジョシュアはある種のルールのもとランダムさを多く取り入れて無限のユニークな作品を生み出した。
フェスティバル最終日は、フローリアン・シミッドとMushon Zer-Avivによる司会のもと「Fail Gracefully(優雅に失敗)」をテーマに、アーロン・コブリン、ジョシュア・デイヴィス、PESによるトーク「フェイル・グレイスリー・パネル」で幕を開けた。
ジョシュア・デイヴィスは、彼の作業手法として多くの失敗を取り入れているそうだ。試して、うまくいかなかったら、バックアップして戻る。時に失敗は、後のプロジェクトの出発点ともなりうるから、彼は全てをバックアップしているという。『間違うことに覚悟していなければ、オリジナルなものは作れない』と、ケン・ロビンソンの言葉を引用し、TED(Technology, Entertainment, Design)でのトークをお勧めしていた。
フェイル・グレイスリー・パネル
アーロン・コブリンは、アマゾン・メカニカル・タークの結果は、もしワーカーの複製が完璧だったら成功していなかったとコメントした。この一連のプロジェクトの美しさは、人々の不完全さの上に成り立っているのだ。
フローリアン・シミッドはデザインワークにおける学習の一環として失敗を受け入れることが、どれだけ重要かを主張していた。
Gijs Gieskes、ピーター・キリン、 ジュリア・カーボネラ、エリック・ウィルヘルム
OFFFは今年からDIY(Do It Yourself)カルチャー向けの新しいスペースをスタートした。ジュリア・カーボネラによるキュレーションの「ナードフェレンス」はメイン会場のプレゼンテーション内で開催された。招待されたアーティストに、エリック・ウィルヘルム、ピーター・キリン、Gijs Gieskesがいた。
エリック・ウィルヘルムは、DIYムーブメントの中で知識を共有することがどれだけ大事かを言及した。『人が作ったり行ったりする物事の大体は、数ある段階をリニアな一組として表現されることができます。失敗を記録することで、人が失敗しなくなるのです』
それと似た方法で、ピーター・キリンは「Freedom is Open Source(自由はオープンソースにある)」について触れた。彼は、友人とコラボレーションで失敗すべきだと語り、『素晴らしい不良ガジェットを捨てるのを止めよう』とアドバイスした。そして、携帯電話やPDA機器を音楽やビジュアルを作るインターフェイスにリサイクルしていることについても触れた。
Gijs Gieskesによるライブパフォーマンス
Gijs Gieskesは、音楽を作る珍しい機器を作っている。そこで、彼はガジェットのライブデモンストレーションを行い、ゲームボーイコントローラーのミキサーや、ブラウザでライブビジュアルを作るという「Browser Jockey」などを紹介した。
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