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OFFFフェスティバル 2009

HAPPENINGText: Eduard Prats Molner

ジェイソン・ブルージュ・スタジオは、2001年に設立されたロンドンを拠点にするスタジオで、建築、照明、インタラクティブ・インスタレーションを手掛ける他分野をクロスオーバーするメンバーにより結成された。
『私たちは空間にこだわっている』と言うジェイソンは、BBCの「イマジナリー・ラジオ」や、ジョージ・マイケルのコンサートインスタレーションについて語ってくれた。

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ジェイソン・ブルージュによるプレゼンテーション

進行中のフェスティバルテーマを引き合いに出し、ジェイソンは『デザインの試作の一部は失敗している。しかし失敗から私たちは多くのことを学びます』と話していた。彼らは、光、色、空間を自在に扱う。また、彼らはパフォーマンスをベースにした作品も手掛けている。美しいインスタレーション「Wind to Light」を紹介しながらジェイソンはこう加えた。『人が空間でどのように動くか。人と空間がどのようにインタラクトするか。見えないものを視覚化することも興味あります』

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デイヴ・フェルナー(UVA)によるプレゼンテーション

ユナイテッド・ビジュアル・アーティスト(UVA)は、ロンドンを拠点に活躍するもうひとつのスタジオだ。2003年に3人のメンバーで結成された。近々マッシブ・アタックのツアーの仕事があるそうだ。マッシブ・アタックの2003年作品「100th Window」の為にUVAが手掛けたインスタレーションでは、観客から実際に送られてくる沢山のSMSのメッセージテキストや、インターネットやロケーションデータなどをミックスして構成している。

UVAのメンバーは17名となり、MTV、ソニー、ノキアなどのクライアントによる企業プロジェクトも非商業プロジェクトも併せて手掛けている。UVAのアニメーションデザイナーであるデイヴ・フェルナーが会場に駆けつけ、アートを作るデザインツールについて語ってくれた。UVAはコンサートなどのライブイベント用に独自のツールを制作している。

デイヴは、インタラクションデザインで直面するよくある問題について説明。『人にどれだけのコントロールを与えるか?(操作性 対 見た目)』ということや、『インタラクションデザインが成功しているかどうかは、子供がそれを理解しているかどうか見れば一目瞭然』と、小さな女の子が彼らのインスタレーションで遊んでいる写真を紹介した。

UVAの作品では、いくつかOpenFrameworksを使用していて、その使用を皆にも進めていた。OpenFrameworksは、ザック・リーバーマンテオ・ワトソンにより開発されたC++ライブラリーだ。このライブラリーは、グラフィティ・リサーチ・ラボによる人気のアプリケーション「ライト・グラフィティ」でも使用されている。

デイヴは、キーフレームなくアニメーションするために制作したツールを紹介してくれた。これは、ビデオクリップの制作にも使用したものだ。キーフレームを作る代わりに、乱気流(turbulence)などのオブジェクトに影響を与える効果を追加し、マウスでインタラクションしながらオブジェクトを引き寄せることができる。リアルタイムに何が起きているか(何が引き起こされているか)をいつでも好きな時に記録することができるという。

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UVAにより生み出された立体作

フェスティバルのテーマに触れたとき、デイヴはロンドン自然史博物館のために手掛けたピッチについて語った。彼らは、非常に複雑な3Dのプラントフォームを生み出し、それを実際の3Dのオブジェクトに印刷した。いくつかの生み出された立体物は、UVAの複合的特徴を明らかにしていた。『私たちは失敗作から多くを学びます』とデイヴは締めくくった。

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