王敏(ワン・ミン)

PEOPLEText: Richard B. Doubleday, Stephen Goldstein

中国とアメリカのデザインの違いは何ですか?

ここで語るには大き過ぎる問題です。 今の、色、フォーム、コンピューター技術といったデザイン規律に大差はありませんが、確実に文化的背景、内容、読解の違いがあります。

王敏
U.S.-Korea Trade Relations Conference, Poster 1988

中国文化大革命の間、どれくらいデザイン言語を使用できていましたか?コンピューターは不可欠のツールだったのでしょうか?その期間の商業デザイン以外のものは、ほとんど公になっていませんでしたね。

文化大革命の期間は、全く中国でコンピューターは使えませんでした。商業デザインも実在しませんでした。 デザインはほとんどが政治的なビラ、本、パンフレットに使用されました。 「グラフィックデザイン(ping mian shi ji)」という言葉が導入されたのも、1980年代初期のことです。

王敏
Art Show Poster

特にパソコンの技術的な普及につながった、アドビ・システムズにおけるフォントのデジタル化ですが、どのような挑戦でしたか?

アルヴィン・アイゼンマンがアドバタイザーで、サムナー・ストーンがタイポグラフィー部のディレクターであった1980年代半ばから後半は楽しい時でした。彼らや当時のタイプデザイナー達による高い規格のタイポグラフィーへの専念と、伝統的タイプフェイスのデジタル化の貢献は、80年代のデスクトップ・パブリッシング革命を刺激しました。イエール大学からの若い大学院生だった私は、コンピュータでデザイン作成する新しいフォントに対して、自由に楽しく行動できました。そこでしたほとんどの仕事は、その後場所を変えても残っていきました。

王敏
Book Cover Series

アドビ・システムズの当時の任務とは何だったのでしょうか?また現在の成功の理由は何だと思いますか?

アドビは技術革新とアプリケーションに重点を置いた会社を、この分野が集中的だった80年代から90年代初期に始めました。何年も拡大し続け、 激しいマーケット競争、公的会社としての成長、新技術の導入が、さらに新しいマーケット、新しい産業につながり何年も拡大し続けます。特に株主にとって、今も間違いのない会社です。ただし、タイプ・デザイナーやサムナー・ストーンや私などの人間にとって、80年代の最盛期は過ぎました。

アドビシステムズの今のフォントの質は改善されたと思いますか?

「改善された」という言葉は使いません。アドビはいつもマーケットの需要を満たす高品質のフォントを作ってきていて、ハイテクとデザインを混合する最先端にいます。

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