ZANPON(ザンポン)

PEOPLEText: Kyoko Tachibana

大阪を拠点に若いアーティスト達を発掘し続け、プロモートするプロジェクト、ディグミーアウト所属に至った経緯など聞かせて頂けますか?

学生時代、私の手元には絵にすらなっていないスケッチが沢山たまっていました。そんなおり、ディグミーアウトを率いる谷口さんの講演会に参加させてもらい、自分の絵を見てもらえる機会がありました。そのとき私はそれが何か形になるとは思っていなかったのですが、そこから展覧会の搬入や搬出を手伝わせてもらいディグミーアウト05に載せてもらってから、所属することになりました。

ZanPon

SHIFTの今回のカバーデザインのコンセプトについて教えて下さい。  

まず第一に流れ星のようなスピード感。その次に自由に辺りを飛び回る鳥の自由さをイメージしました。SHIFTの感度の高い内容とエッジのきいたサイト構成からそのように着想しました。

今までに影響を受けた人や物、出来事など、教えていただけますか?

私が今まで最も影響を受けているのは自分の父親と母親の生き方です。どんな立場にいる時も周りを取りまく環境に感謝し敬う姿勢を見て常に学んでいます。

ZanPon

今では大企業のプロジェクトに携わったり、ポートランドやロサンゼルスでも展覧会に参加するなど大活躍ですが、海外での反応はどのようなものでしたか?

まずはじめのポートランドの展覧会でうけた反応は、「このような絵を見たことがない」というものでした。そして無理に理解しようとするのではなく、単純に見て楽しんでくれていることが嬉しかったです。

ZanPon

ユニクロのTシャツプロジェクト、UTインスパイアドでもデザインを発表されましたが、制作した作品がTシャツとしてリリースされることにより、広く作品が知られることについてどう思いますか?

私が常に考えているのは美術作品と現代社会との接合点です。自由に表現したものがどのように社会で受け入れられ、またそこからどのような影響を作品によっておよぼすことができるのか、その答えを探す事によってこれからの美術表現と大衆社会との接点が見つかるのではないかと考えています。

今回のようなTシャツという大量に普及する商品のデザインに関わる事ができたのは非常に喜ばしい事ですし、今後、自分の制作活動にどのような影響がおよぼされるのか非常に楽しみにしているところです。

次に挑戦したいことなどありますか?

私がこれから挑戦したい事はもっと活動の幅を広げ、国内外問わずもっと積極的に制作活動をしていくことです!

クリエイター志望の人々、そして読者に何かメッセージをお願いします。

アートの範囲におさまらず、私は「自分が本当にやりたいこと」をやろうとしています。私以外の人たちも、自分のやりたいことは何なのか、ということを掴んで、本当にやりたいことをやってほしいと願っています。私の絵に人が触れることで、そのような勇気や、行動を持つきっかけになってほしいということが私が絵を描き続ける理由になっているのかもしれません。

Text: Kyoko Tachibana

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