ブルーノ・ディコラ
PEOPLEText: Yurie Hatano, Mariko Takei
今月後半のカバーデザインを手がけたのはブルーノ・ディコラ。すでに各会場で開催がスタートしている「DOTMOV 2008」にセレクトされた映像作品を手がけた一人だ。ブラジルのサンパウロをベースに、アート、モーションデザイン、イラストレーション、GIFアニメなど幅広いアウトプットで私たちの目を楽しませてくれる。そんなブルーノ・ディコラの世界へご招待しよう。
The International Illustrated 3rd Issue, 2007
まずはじめに自己紹介をお願いします。
私はブラジルのサンパウロに生まれました。サンパウロは乱雑な街です。さいわい私には他の地方に住む親類がいたので、子どもの頃はよくそこを訪れていました。また、家族旅行にもよく連れて行ってもらいました。だからサンパウロから出たことのない子どもよりも多くを学ぶことができました。でもサンパウロにも素晴らしい活動をしている素敵な人たちは沢山います。だからこの街での生活が好きです。
Return as an Animal, 2008
どのようにしてアートやモーションデザイン、GIFアニメの活動を始めたのですか?
そもそも、それらはみんな繋がっていると考えています。ひとつの物の見方を表現するための、異なる方法だというだけです。はじめはレコードのジャケットを作りたかったのがきっかけなのですが、私が最初に就いた仕事はそれとは程遠い、とてもおかしな仕事でした。アートディレクターとして働いた小さな広告会社での仕事はくだらないものだったので、そのかわりに自分でイラストレーションや映像を作り始めたのです。その後その会社は辞めましたが、自分の作品をつくることはずっと続けてきました。
最近の活動について教えてください。
最近では、 アナ・ヘレナ・トクタケ、ディエゴ・デナルディ、そして私の3人で、トレバー・サイアスとコラボレーションして「ア・サニーデイ・イン・グラスゴー」というバンドのミュージックビデオを作りました。トレバー・サイアスがニューヨークで撮影した素材を私たちが仕上げた作品です。あとは、数点の絵画を制作し終えました。
Return as an Animal, 2008
DOTMOV 2008にノミネートされた作品、「Return As An Animal」のコンセプトは何ですか?
以前、死後の世界についての神話を聞いたことがありました。それは22回生まれ変わった後、もしもカルマが残っていなければ、人は動物に生まれ変わってこの世に戻ってくる、というものでした。信じるかどうかは別として、そのシンプルで奇妙なストーリーに惹かれたのです。
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