DFTVカンファレンス

HAPPENINGText: Eddie Pak

アメリカン・グラフィック・アート協会(AIGA)が、マンハッタンのミッドタウンにあるEQUITABLEセンターでこの3月に、 第一回目となるフィルムとテレビジョンのためのデザインのカンファレンス、「DFTV.001」を開催した。

ナンバー・セブンティーンのエミリー・オベーマンとボニー・シエグラーの指揮で、カート・アンダーソンの司会のもと、 その2日間にわたるカンファレンスでは 16作品のプレゼンテーションがあり、多くの素晴しい作品が紹介された。プレゼンターは、ピタード・サリバンのビリー・ピタード、ビューロのマーレーン・マッカーシー、MTV/SciFi チャンネルのトッド・ミューラー、 アティックのデビッド・カーソン、イマジナリー・フォーシズのカイル・クーパーなど。

このDFTVカンファレンスは、 デザイナーが今現在、テレビジョンとフィルムに対して大きな影響力を持っていて今後デザイナーが視聴者との相互関係を築きつつ仕事をして行くにはどうすべきか、という問題に真剣に取り組んでいた。

ザ・トマンダンディのトム・ハッデュとサンタモニカミュージック、サウンドデザインスタジオは、テレビジョンとフィルムのデザインが、一種のコラボレーティブなプロセスになるべきだということをオーディエンスに理解してもらい、サウンドとデザインを相互作用させるにはどうすべきかという、素晴しいプレゼンテーションを発表した。

そのカンファレンスは2日間とも、 最終的にはデザイナーにとって興味深く、インスパイアするものとなった。
初日では、デビッド・カーソンがモーション・グラフィックの経験がないデザイナー達に、テレビジョンとフィルムのデザインをすることに対して、何も恐れる事は無いと勇気づけた。

何人かのプレゼンテーターが述べたように重要な事は、いかなるデザイナ−もテクノロジーの奴隷になることなく、テクニック的なノウハウよりもむしろそれぞれのアイディアから生まれるデザインの軸を強化すべきだという事。

カイル・クーパーは「タイプフェイスのカリスマ」であるジェシカ・ヘフランドの言葉を引用して、『デザイナー達は一つの事に固執するのではなく、より感情的で、より思慮深い作品を生み出す挑戦をすべきだ』という言葉でそのカンファレンスを締めくくった。

Text: Eddie Pak
Translation: Mayumi Kaneko

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