モゴヨン

PEOPLEText: Junko Isogawa

あなたにとってアートとは何ですか?また、アートに定義はあると思いますか?

うーん、これはなかなか難しい質問ですね… 特に今日のアートを定義づけるのは難しいと思います。アートはピラミッドのようにはもうとらえられていません、現実的に、むしろもっと直線のようにとらえられています。現在はアートとデザイン業界にとってとても興味深い時代だと思います。そしてデザイナーとアーティストの間に感じられていた境界線がほぼなくなってきたとも思うんです。ギャラリースペース、美術館でデザイナーがどのように作品を展示するかによって、どのようにアートがデザインによって影響されてきたかと、その逆を見ることができると思います。特にもう違いはないと思んです。

アートの世界がどう変わるかを予言したピエト・モンドリアンからのとても面白い引用があります。

『このような結果はおそらく遠い将来、私達を取り囲む人工的な環境をアートの終末にもたらすだろう。しかしこの終末は同時に始まりでもあるのだ。アートは続いてゆくだけではなく、さらなる進化を遂げるのだ。建築と彫刻と絵画の単一化によって、人口的な現実は創造されるだろう。絵画と彫刻はそれらを別の対象として示していない、また建築を殺す“壁画”や、“実用的”なアートもそうなのだ。また、純粋に製作に打ち込むことは全く功利的もしくは理性的ではなく、むしろピュアで完璧な美であり、環境の創造を助けるだろう。』ピエト・モンドリアン

最近何かに感動したり、強い感情を抱いたりしましたか?

この間「Outmigration」という作品を発表したときはとても感動的でした。身体的にはかなり疲れてたのですが、同時にとても幸せを感じることができました。ここまでやった甲斐があったな、と実感した瞬間でした。

夢や目標などありますか?

いつか自分たちで映画を撮ることが夢です。

MOGOLLON

自分たちは何に影響されてきたと思いますか?

私達は様々なアーティストやジャンルの作品から影響されていると思います。今思いつくのは、ジャック・スミス、R.W.ファスビンダー、アルヌルフ・ライナー、アニエス・ヴァルダ、スロッビング・グリッスル、ジャン・コクトー、ゴダール、ブニュエル、カラヴァッジョ、ネオ・ラウフ、北斎、フランスのニューウェーブ・ムービー、良い音楽、漫画(特にダニエル・クロウズの物)、ロバート・クラムとチャールズ・バーンズ、レイモンド・ペティボナンド、でしょうか。フランスのデザインが大好きなんです。

どの時代が好きですか?もし違う時代に旅ができるとしたら、どの時代に行きますか?

そうですね、きっと60年代だと思います。学生運動も盛んだったし彼らがどのように歴史を変えたのが興味があるからです。コンピューターも携帯電話もiPodもまだ存在してないですしね。いろいろな物を手に入れることが難しかった故に、所有していることがとても貴重だった時代だったと思います。音楽やレコード、アート、映画、服装やスタイルも好きなので。

MOGOLLON

普段どのように時間を過ごしていますか?ブルックリンでお勧めの場所があれば教えて下さい。

スナッキーというファンキーな小さなバーがウィリアムスバーグにあるんですが、だいたい木曜日はそこで友人達と集まりビールと酒を飲んでいます。小さな日本料理や中華、韓国料理もあるし、音楽もいいんですよ。ウィリアムスバーグとグリーンポイントには沢山の遊ぶ場所があります。CoCo66や、ダイアモンド、ペンシルファクトリー、スィートウォーター、ドゥモント、モンキータウンとK&M(たまにフランシスコがレコードを回す場所)にもよく行きますね。

同僚に普段言えないメッセージがあればどうぞ。

二人だけで仕事をしているので、自分の中にしまっておくことはあまりないですね。いつも一緒なので言いたいことを隠すのはなかなか難しいんです。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

自分が何か本当に好きな物に取り組んで楽しんでいる時は、実際は仕事をしているとは違う。ほとんどの時間を楽しみに費やしているんです。それが私達が毎日挑戦していることなんです。

MOGOLLON
住所:85 Quay St, Suite 2B, Brooklyn, NY 11222
TEL:+1 718 383 9670
https://www.mogollon-ny.com

Text: Junko Isogawa

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
MoMA STORE