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第7回 文化庁メディア芸術祭

HAPPENINGText: Yasuharu Motomiya

今回で7回目となる、文化庁メディア芸術祭受賞作品展が、2月27日〜3月7日まで東京都写真美術館で行なわれた。文化庁が主催するこの展覧会は、日本のメディア芸術の発展を目的としたアーティストに対する奨励と、そうした作品を一般の人々が観賞できる機会を作ることを目的として行なわれている。

昨年までデジタルアート・インタラクティブとデジタルアート・ノンインタラクティブの部門が、今年は、それぞれアート、エンターテイメントと変更された。この変更は、審査体制の分かりやすさを意図したもののようだ。その他にも、アニメーション、マンガの部門が設置されている。特に海外のメディアアートの展覧会では見ることができないマンガ部門が設置されているところなどは、この展覧会の特色の一つだろう。

上記の部門に出展され、常設されている作品のほかにも学生CGコンテストの作品上映や、専門家によるシンポジウム、海外のメディアアート作品の紹介、またその他の関連イベントなども行なわれ、充実した内容となっている。また、出展作品も日本国内アーティストにとどまらず、国外からの出展も受け付けており、広く作品を募っている。


アート部門大賞:「デジタル・ガジェット6.8.9」クワクボ リョウタ(日本)

一般的にアート部門に出展されている作品等は、普段目にする機会も少なく、分かりづらい部分がある。しかしこの展覧会では、インタラクティブアート、インスタレーション、ウェブ、静止画、映像と広いアートという枠組みを整理しディスプレイすることで、メディアアートの現在の動きが分かり易く理解することができて観客にとっては、大変親切なものであった。海外からの出展数も多いようで、受賞作品の中にも多数含まれ、国際色豊かなものになっていた。大賞をとったデジタルガジェットなどは多くの人の関心を引いていたようで、常に沢山の人がその周りにいて、やはり魅力的な作品なのだなと感じた。


アート部門優秀賞:「Venus Villosa」Silvia Rigon(アメリカ/イタリア)

個人的には「Venus」の触った感触とその影響によって変化する映像が強烈に印象に残った。一瞬その魅力的なインターフェイスを触ることに躊躇してしまったが。

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