ハンブルグ・アート校卒業制作展 2003
HAPPENINGText: Andrew Sinn
アレックは、金属でどのようにアームチェアーを制作したかを説明。コンピューターで制御されたレーザー光線が金属を切断。右の写真にある無数の小さな穴も、このレーザー光線によるもので、この穴の線に沿って金属を折ると椅子が完成するというものだ。
この作品の制作過程は、かなり驚くべくもの。コンピューターの中でかたどられた物体が、プリンターのようなものを通じて、実際の形あるものとして表現された作品だ。穴からは、小さなプラスチックのボールが飛び出してくるのだが、それが何故だか指定された場所に戻る。そして同じような動きが何度となく繰り返されるという作品だ。
あくまでもこれは僕の予想に過ぎないのだが、この器はおそらく、陶磁器で制作されたのではないかと思う。正方形に細かく切断されたスポンジに、水で溶かした陶磁器の成分を染み込ませているのだ。もちろん、釜で焼くとスポンジ部分は焼かれるため消失。そのかわり、スポンジのような形をした陶磁器が残り、このような作品が完成したというわけだ。
そして最後に紹介するのは、プラスチックのコップでできた照明。柔らかく、印象的な光の演出をしてくれた作品だ。
Highschool Of Building Arts Graduate Show 2003
会場:Hochschule fur Bildende Kunste (HFBK)
住所:2 Lerchenfeld, 22081 Hamburg
TEL:+49 40 428 989-205
https://www.hfbk-hamburg.de
Text: Andrew Sinn
Translation: Sachiko Kurashina
Photos: Andrew Sinn
