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A+M

PEOPLEText: Sachiko Kurashina

2003年最初のカバーデザインを制作してくれたのは、ブラジルとベネズエラで活動する「A’+M」。彼らの作品は先日行われたシフト・カレンダー・コンペティションで選出され、2月のページを印象的な作品で飾っている。そんな彼らの言葉からは、南アメリカの国で活動することへの誇り、そしてどのような挑戦でも試みてみるといった、エネルギッシュな冒険心が感じられる。

自己紹介をお願いします。

「A’+M」は、クラリッサ・トッシン(A’)と、ミギュエル・ヴァスケス(M)による、コラボレーション・デザイン・プロジェクトです。

これまでにも多くのコラボレーションの経験を積まれてきたと思いますが、2人の活動において、共同作業はどのような意味を持っていますか?

A’+M:違った視点を学んだり、それを受け入れ、敬意を持ったりするには、誰かと関わり合いを持つのが一番の方法だと思います。もしコラボレーションが常に学校の成績のように「A+」とかだったら、良い結果が伴うのも当然です。コラボレーションといっても、レベルも様々です。どのレベルも「A’+M」としては受け入れてきましたが、本心としては、印象とか想いといったような、微妙なものをお互いに交換できればいいな、と想っています。でも基本的には、影響力のある人と関わり合いを持つことについて私たちは、とてもオープンだと思いますし、また、何かの作業の最中にインスパイアされたり、技術を高めたり、友達と作業をすることは重要ですね。例えば今回制作したカバーデザインは、ブラジル人の友人、サウンド・デザイナーのNLSODとのコラボレーションです。

どのような方法でコラボレーションを行っていますか?

A’:私は皿洗いより、調理の方が好き、という感じです。

M:A’がこんな感じなので、調理は私の役割で、彼女は皿洗いです。

今までに特に印象に残っているコラボレーションプロジェクトは何ですか?

ドイツの出版社ディ・ゲシュタルテンからリリースされた「LATINO」ですね。これは私達が初めて参加した共同プロジェクトでした。その他としては、サンパウロ・ファッション・ウィークのCD制作。これは、音楽とファッションからダイレクトにインスピレーションを得た、ムーブメントや広がりが表現されたものです。あとは、ブラジルの北東部にあるレシフのカーニバルや、「ジラマンド」というレースでできた風で動くおもちゃの制作などが、印象に残っています。

作品はどのように制作しているのですか?

A’:制作の始まりにも終わりにも、ルールは基本的にはありません。全員にとって一番いい方法がそれだと思います。

M:例えば調節を加えてみたり、同じフォームを基本としてグラフィックシステムを作り上げるためにもうひとつのスタート地点として使ってみたり、同じ作品やコンセプトを違うメディアに取り入れてみたりなど、制作にもいろいろなレベルがあります。今回のカバーデザインの場合は、メイングラフィックで使用されているフォントがまず浮かび上がってきました。いろいろなレベル、フォーム、ファンクションに関連したもの全てを使用しています。

現在はどこに在住ですか?

M:ベネズエラのカラカスです。

A’:ブラジルのサンパウロです。

あなた方の国とアートシーンについて教えて下さい。

A’:ブラジルでは今、新しいアーティスト、デザイナー、ミュージシャンが次々と出現し、同じようにインタラクとし、ちょっと似通った、あるいは現代的な作品を制作していると思います。その中でも、ナショナル、クインタ-フェイラ、シスマ、ハートモールドなどが有名ですが、もっとオリジナルに自分を表現できる方法があるはずだと思います。

M:カラカスは、自然、山、その他様々なものの中で混沌としている状態です。新しいアートシーンそのものや、人々自身が、一番ベストな表現方法を模索している状態だと思うし、それを、今までにないやり方でやってみよう、としているところだと思います。物理的、バーチャル的なものはもうすでに、場所は問題外なものなのではないでしょうか。

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