SHIFT 2008 カレンダー
フレッシュなクリエイター発掘を目的に、オンラインマガジン「SHIFT」の企画で2003年より毎年行われている「SHIFTカレンダーコンペティション」。本コンペティションの応募総数は回を重ねるごとに増え、5回目の開催となる今年は、世界45ケ国から1793作品が集まった。そこから選び抜かれた12作品がそれぞれの月を飾る、小さなアートブックのようなカレンダーとなって誕生する。
さらにそれらの作品は、三菱製紙株式会社の運営するグラフィックス作品プリントアウトセンター「PRINT’EM」の協賛により、「PRINT’EM」ウェブサイトでも1年間展示され、お気に入りのビジュアルは大判ポスターとして購入することができる。
また、2007年12月には、札幌のギャラリーカフェ「SOSO」で、PRINT’EMによりA0サイズにプリントされた珠玉の作品たちが展示される展覧会も行われる。
選ばれた12作品は以下の通り。作者のコメントと作品解説と共に、作品の数々をご覧下さい。
森 美菜子 (日本)
1985年生まれ。2007年より、墨田区にあるアトリエ(LIBERATED±)を拠点としアート活動を始める。
主にグラフィックでの作品を中心としているが、独自の可能性の幅を広げるため、ドローイング、コラージュ、写真、等にも力をいれている。
作品解説:小さい頃からキャンプによくいってました。その時から『カラフルなテントが欲しい』と思っていました。たった今、自分のなかでその夢が叶いました。
きたざわけんじ (日本)
1971年長野県上田市生まれ、現在横浜市在住。イラストレーター。1993年武蔵野美術大学短期学部デザイン科空間演出デザイン専攻卒業。2007年、HB FILE コンペ副田高行特別賞、ユニクロ・クリエイティブアワード2007森山大道賞、第28回グラフィックアート「ひとつぼ展」入選、第152回ザ・チョイス入選、第1回、第2回イラストノート展入選、TOKYO illustration 2007入選など。
作品解説:「象工場の跡地」昔ここには象工場がありました。今は飛行機工場になっています。今も昔も変わらずに心地よい風が吹き抜けています。
アンドレイ・バーディン (ロシア)
1979年ウクライナ生まれ。彼は現在モスクワを拠点にデザイナー、作家、クリエイター、発明家として活動しており、彼の特性は左利きであること。アンドレイはエアボーン・トゥループス・ミリタリースクールで学び、過去7年間で、店の店員からクリエイティブデザイナーの仕事にいたるまで、20もの職に着いた。2005年より彼は、「ゼロ−ワン」という会社の最高経営責任者を務める。
作品解説:この作品では、自分が描く女性の性質、表面的でありながら内面的で、わかりやすいようで秘密があり、体と心がある、そんなことを表現することに努めました。ぼやけた形や輪郭で表すことによりこれらの性質が表現できているのではないかと思っています。
ゲディミナス・シャウリス (リトアニア)
ゲディミナスはアーティスト一家に生まれ、幼いときからものを作ることに熱心だった。鉛筆やペンで何枚もスケッチを描いていたのが始まりで、彼はデザインの修士予備過程を修了している。色々なデザイン事務所で働いた後、デンマークでグラフィックデザインとイラストレーションを学んだ。2005年にはアンドリアス・キルヴェラと共にペットパンク・スタジオを設立しました。現在はリトアニアの首都ビリニュスに在住。
作品解説:「バランディス」という名前は、リトアニアの暦で4月のことで、「鳩」という意味もある。この作品はシフトカレンダーのために特別に作った作品。文字がグラフィックの要素と混ざり合い、その本来の目的を解き放つ。
このイラストレーションは「バランディス」というタイトルを反映していないが、ひと月の飾りとしての作品。
長尾 洋 (日本)
愛知県在住。アーティスト、グラフィックデザイナー。作品制作活動だけでなく、プリント、CI、ウェアなどのデザインも手掛ける。自身のアートワークを扱ったオリジナルライン「Yogurt」を主宰。ジャンルやカルチャーに縛られないよう、できるだけニュートラルなスタンスでの作品づくりを心がけてます。トリエンナーレトヤマ2006入選、ユニクロクリエイティブアワード2005トップセレクションなど。
作品解説:とある日、公園で子供達と一緒に遊んで過ごした楽しい時間。そのとき感じた空気感や温度感の様なものを、実際に撮っておいた写真と”カレンダー”というキーワードを絡めて表現しました。
イゴール・ツィマーマン (スウェーデン)
心からの映像作家で、普段はとても好奇心旺盛。イゴールは、砂浜で光る石をポケットに拾い集めるように、日々の暮らしのなかでアイディアを見つけてまわる。
作品解説:ジーン・セバーグへのトリビュート。形と色での冒険。
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