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「英語を話せないアーティストは、アーティストではない」展

HAPPENINGText: Mark Griffith

コマーシャル・グローバライゼーションは社会活動家や無政府主義者の間でのキーワードだが、航空業という商売によって活動家達は、大陸から大陸へと渡って国際的な貿易会議で異論を唱えるという、かつてはできなかったことが可能になった。

7月28日までブダペストのノル・ギャラリーで開催される展覧会は、見せかけではないグローバライゼーションを示している。しかし、物やサービスの流通に関する恐れ無しに自由貿易を受け入れる新しいインターナショナリズムの考え方の影響から目を背けるのは容易なことではない。


Mladen Stilinović, An Artist Who Cannot Speak English Is No Artist, 1992 © Mladen Stilinović

この展覧会は、クロアチアのアーティスト、ムラデン・スティリノヴィックの作品によるバナーにちなんで「英語を話せないアーティストは、アーティストではない」と皮肉を込めて名付けられた。そのバナーは飾り立てられたこのスローガンに非常に近い何かを持っている。もちろん、スローガンは英語。コンセプチュアル・アートに対する自問がここにある。

展覧会では主に、以前共産主義をとっていた国からのアーティストが言語や外国人意識、インターナショナリズムに関する、パワフルで感慨深いものを出品している。ナショナルアイデンティティの指す意味は何か?アートの国際言語は何語なのか?英語?それとも世界中のアートキュレーター、アーティスト、アートバイヤーによって分かち合われる何かが、英語の他に存在するのだろうか?

東ドイツではすでに、これからエストニアのタリン、チェコのプラハでも開催されるこの展覧会のための出展作品が準備されている。


Luchezar Boyadjiev, GastARTbeiter, 1998-2000, Digital print on vinyl, 210 x 510 cm, Ed. 5 © Luchezar Boyadjiev

ブルガリア出身のルチェザール・ボヤディジェフは、写真、手紙、そしてアートギャラリーを周ったり、インスタレーションを観たり、アートスタディーを体験したりする1年間の旅行許可証を貼りつけて、壁になるぐらい大きな作品を仕上げた。彼自身の等身大の写真は、重ねて展示されたブルガリアの両替所の格子の後ろで、やや孤独に立っている。

エストニアのカイ・カルジョはお互いの言語を理解できない人達(ロシア人に話し掛けるエストニア人、イタリア人に話し掛けるロシア人)が関わっていかなくてはいけないというストーリーでビデオを作った。これは、イギリス人の子供達の中で囁く中国人というゲームの拡大版といえる。

モスクワとウィーンの挑発者といった感じを与えるデュオ、アレクサンダー・ブレナーとバーバラ・シュルツは、国際的システムの言語としての英語を批判し、システムに対抗するグローバルな団体を組織する際に必要とされる言語としては賞賛するというスローガンを掲げ、明るい色のクレヨンで描かれたにぎやかな絵を出品している。

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鈴木将弘
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