リンゼン
PEOPLEText: Mayumi Kaneko
プロジェクトを通して伝えたいことは何ですか?
実際、何かを伝えようなどは思っていません。僕たちにとってこのプロジェクトは、他のクライアントワークでは得られない、純粋なクリエイティブなアウトレットなのです。始めた当初は、自分達の作品がお互いにミックスされ、その結果、共同作業を続けて行く励みになりました。最終的には、デザイナーがきちんとした骨組み内で制約なしで作業をする時に何が起こるのかを証明するものとなっています。
グラフィックデザインで最も重要なことは何だと思いますか?
グラフィックデザインは、進化の過程での誤りです。僕達は、今後もそれと共に生きていかなければならないのです。
オーストラリアのデザインシーンで興味深い動きはありますか?
いまだに世界のトレンドから強烈な影響を受けている一方で、オーストラリア人の姿勢や、カルチャーとして僕達が実現しようとしているものからインスピレーションを引き出し始めた人達も増えてきたようです。
今後コラボレーションしてみたいデザイナーやアーティストがいれば教えてください。
ここ数年海外で仕事をしている中で、数々の素晴しいデザイナー、アーティスト、ミュージシャン、プログラマーに出会ってきました。リミックスの過程は、そういった人達と遠く離れた場所からコラボレーションすることのできる素晴しい方法です。
現在「RMX//EXTENDED PLAY」が進行中とのことですが、どのような内容ですか?
「RMX//EXTENDED PLAY」には独自のコンセプトがあり、今まで出会った数多くのデザイナーを一つにするプロジェクトです。第1弾となる今回の参加者は、スウェーデン・グラフィックス、ボリュームワン、フューチャー・ファーマーズ、デザイナーズ・リパブリック、EBOY、エヴァン・ヒーコックス、シャイノーラ、THE OFP、タイクーン・グラフィックス、NORM、フランソワ・シャレー、レス・レイン、デザイナー・ショック、スタンダード・ラッド、フリフリカンパニー、トモコ・タケウエ、エリック・トーステンソン、ディアン・チューク、ベン・フロスト、リース・リー、ジョルジーナ・カラム、マット・ヒンクレーと僕らリンゼンです。誰が最初で誰が次かは、誰にも分かりません。もちろん、全リミックス過程が完了するまでは、結果はベールに包まれたままです。
「RMX//EXTENDED PLAY」コンピレーションと展覧会も、今年の後半には実現できる予定です。ビジュアルリミキサー達のボイスサンプルで構成されるミュージックCDも発表予定です。
「RMXプロジェクト」は、今後どのような形で発展していくのでしょうか?
「RMX//EXTENDED PLAY」の第一段階の結果が発表されると同時に、RMXウェブサイトでは、誰でも自由にファイルをダウンロード、リミックスし、進行中のオンラインリミックスに参加することができるようになる予定です。
それ以外では、今の所どうなるか誰にも分かりません。コラボレーションに興味のある人がいる限り、RMXをこの種のプロジェクトの形として続けていくつもりです。
Rinzen
住所:PO Box 944, Fortitude Valley, Queensland 4006, Australia
TEL: +61 7 3852 5351
https://www.rinzen.com
Text: Mayumi Kaneko