デヴィッド・オッペンハイム
PEOPLEText: Mayumi Kaneko
今月のカバーを制作していただいたのは、ミュージシャン/デザイナー/ディレクターと3つの顔を持つ DAY-DREAMことデヴィッド・オッペンハイム。GASBOOKには、VOL.4と7に作品を提供しているので、ご存じの方も多いかもしれないが、ニューヨークを拠点にホットワイアード、 WORD「THE THING」などの有名ウエブサイトを制作したことでも有名で、自らのレーベルも主宰しミュージシャンとしても活動するなど、その活動はどとまるところを知らない。
今回リリースされることになった、自身と友人でもあるC404のヨシ・ソデオカとE13の作品も収録したオリジナルCD-ROM「DAY-DREAM.CDR」などについてお話を伺った。
はじめに、自己紹介をお願いします。
デヴィッド・オッペンハイム、DAY-DREAMスタジオを主宰しています。
ロンドンで、エレクトロミュージックを学び、イスラエルのエルサレムでアニメーションやビデオの講義を受けグラフィックデザインを学びました。その後ニューヨークへ移り、プリンティングデザインやインタラクティブデザインの仕事に就き、現在はウェブとブロードキャストデザインを中心に仕事をしています。
最近はどのようなことを手がけていますか?
ここ最近は、「CADAVER EYES」というタイトルのソロミュージックプロジェクトを手がけています。ドラムをライブレコーディングし、それをサンプリングして、その他の音源とMIDIのレイヤーを加えているところです。このプロジェクトをどのようにしてライブで演奏できるか、またコラボレーションできる人達を探しているところです。
DAY-DREAM.CDRは、どのような内容ですか?
4年ほど前から、このCD-ROMを計画していました。GASBOOK4に提供した作品をきっかけに実際に制作に取りかかりました。ノア、ヨシ・ソデオカ、E13のエリックの作品を収録しています。インターフェイスはランダムに作品を見せるようになっています。
実際どのように制作されたのですか?また苦労した点などは何ですか?
制作には様々な仕事や予算の問題などで、あまり時間がとれず随分と時間がかかってしまいました。その中でも、今回のCD-ROMそのものに時間をかけてじっくりと制作したかったというのが一番の理由です。最も苦労した点は、作品を見せるためのインターフェイスです。ほどんどの作品が50%の確率でランダムに現れるようになっているのですが、現れる確率が低い作品も中にはあります。ユーザーがCD-ROMで遊ぶのはせいぜい10〜30分くらいだと思うので、いろいろな作品を見れるようにしたかったのです。
ヨシとエリックの作品は実に多くのフローティングウィンドウを使っていて、これらをCDにまとめるのも大変な作業でした。またでき上がった作家の作品を見て、それらにマッチするインターフェイスにしようと思い、小さな作品をいくつかつくって試行錯誤するうちに現在のかたちになりました。
そのインターフェイスでも、あなた自身のバンドである「MILDEW」や「bARBARA」の曲が効果的に使われていますね。作品を制作する上でサウンド面からの影響を受けていますか?
いつもサウンドとデザインを同時に制作するようにしていますが、静かな環境で作業をした後に、ベストな音が何かということに気付きます。
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