NULLマガジン

THINGSText: Juliet Fang

ショーン・ワンの映像作品は、カメラ(静止画)とビデオとの対立だ。静まりかえった部屋では、カメラは中身のない動画に向かって置かれている。カメラがそのまっさらなビデオにピントを合わせて、シャッター音を発するのか?または、波形がビデオに最初に表示されるのか?これらのイメージは理解するのがとても難しく、ここで答えを見つけることはできない。


Yo Yang “My Driver”

ヨン・ヤンの「マイ・ドライバー」は、使い捨て製品のような作品。タクシーの運転手の名前を覚えている人が、いったい何人いるだろうか?一枚一枚の写真は、何を意味しているのだろうか?被写体の彼らの間につながりがあるのか、ないのかは、アーティストの意思に委ねられている。彼女の意思を理解することによって、私たちは彼女にまた一歩近づくことができるのだ。

ウー・テーホワの作品は、インターネット上に既にアップロードされている写真を元にして作られている。彼は、写真は誰にも属さないと主張する。類似性のある彼の写真は、世界の何を映し出しているのだろうか?彼は私たちに何を見てほしいのだろうか?彼は写真を撮る時に、ISO、露出、シャッタースピードをコントロールする必要はないと言う。そのままの写真を撮ることが、最適なオプションなのだと。フィルターなどは必要のないくらい、カメラは進化しているのだ、と。そして、なぜ人は自分の写真を撮るのだろう?私達が望む「最高」の写真とはなんなのだろうか?


Hao Li

ハオ・リーは、他のメンバーの作品を重ね合わせ、新しい作品を生み出す。重ねるだけではなく、再び影響を受けたり、取り消したり、絡み合ったりしている彼女の作品は、決して終わらない質問のようにも思える。

NULLは作品の制作プロセスも露わにすることで、アーティストの感情や精神状態などの制御不能な要素も嗅ぎとることができる。彼らは同じ場所にいることを好まず、常に進み続ける勇気に溢れている。次号が出るのが待ちきれない。

Text: Juliet Fang
Translation: Chinami Oda

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