第20回 文化庁メディア芸術祭

HAPPENINGText: Aya Ono

去る9月16日から28日まで、文化庁メディア芸術祭受賞作品展が開催された。今年で第20回目の開催となった当展では、世界88の国と地域で4,034作品の応募の中から選出された約150点以上もの展示が行われた。

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提供:文化庁メディア芸術祭事務局

メインの会場となったのは、新宿・初台「東京オペラシティ」その他に、映像作品の上映や展示・ライブパフォーマンスの会場として、「TOHOシネマズ新宿」、「ルミネ新宿」、「サナギ 新宿」、「ニュウマン新宿」で行われた。当展は「アート」、「エンターテインメント」、「アニメーション」、「マンガ」の4つの部門から構成されており、国内外の多彩なクリエイターや、アーティストが集い、“時代(いま)を映す”メディア芸術作品を体験できる。
今回はアート部門の受賞作品を中心にご紹介したい。

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第20回文化庁メディア芸術祭 アート部門大賞 『Interface I』 Ralf BAECKER, © 2016 Ralf Baecker Photo: Bresadola+Freese, Drama Berlin

アート部門大賞 ラルフ・ベッカーによる「Interface I」。192個の直流モーターを使って「相互作用する異なる系」の反応を見えるようにしたキネティック・インスタレーション。上下に並んで互いに糸でつながった「綱引き」をする2個のモーターを1組とする垂直方向の構造と、多数のモーターの対を糸の真ん中の位置でつなぐ赤いゴム紐でできた網目状の水平方向の構造が共存している。各モーターは、直結しているガイガー=ミュラー計数管が環境放射線を感知すると駆動する。はた織り機の様にも毛細血管を模したアート作品の様にも見える。真っ黒なスペースの中で次々に形状を変化させていく精巧な赤い糸の姿はまるで生物の様に意志を持ってうごめいているような奇怪な美しさをもつ作品であった。

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「Jller」Benjamin MAUS / Prokop BARTONÍČEK

アート部門優秀賞 ドイツのベンヤミン・マウスとチェコのプロコップ・バルトニチェクのコラボレーションによる、メディアインスタレーション、「Jller」。ドイツのイラー(Jller)川の底から採取された約7,000個の小石を画像認識技術によって、産業用バキューム付きロボットアームが小石を地質年代順に分類。そこからさらに、種類と年代別に並び替えていく。無機質な機械音と共に、黙々と小石を分類するロボットアームの姿は、けな気で愛らしく、眺めていて心安らぐ作品だ。

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