フォト台北 2012

HAPPENINGText: Tomomi Sakuma

フォト台北 2012

寒空の下、台北の街を歩くとビートルズの広告が至る所で目に入る。今年で4回目を迎えるフォト台北2012の広告だ。ビジネス街に位置する台北パークホテルの2階、3階、5階の部屋が展示会場となり、2012年12月14日から16日にかけて開催された。フォト台北は台湾で初めて写真と映像作品にフォーカスをあてたフェアで、11の国内外のギャラリーとテーマ別展示が催された。日本からもBギャラリーG/Pギャラリー、TANT TEMPOの3つのギャラリーが参加した。

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ニューヨークで出会ったというドイツ人のエリアス・ヴェッセルと台湾人のピン・スー。ピンが作った人形が枕に寄りかかり、ベットにはエリアスが撮った写真が並べられている。エリアスとピンのポップかつエレガントな作品のブレンドはオリジナリティーに富んでいて、他のギャラリーとひと味違った空間を作りだしていた。

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部屋を入ってすぐ天井まで届きそうな犬の写真が展示されていたのは、TIVACから出品されている、トウ・ユン・フェイの「Memento Mori」だ。これらの犬は台湾の保健所で死を待つ犬の最後の瞬間を捉えている。その中の1枚の写真の中の犬はカメラを凝視している。その写真の正面に立つと犬がこちらを見つめている。混沌として、無秩序なこの世をまるで犬たちは理解しているような気がしてならない。

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ファッションブランドのビームスにあるBギャラリーからは15人のアーティストが出品。森村泰昌のセルフポートレート、岡田敦の「ノルウェーの森」、そして大和田良の盆栽を撮影した「FORM」のシリーズが展示されていた。岡田が映画のガイドブックを撮りおろした村上春樹の「ノルウェーの森」は台湾でも非常に人気のある作品で、人間の持つ脆さや儚さが岡田の写真の中に美しく表現されていた。

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このフェアでは台湾の歌手や俳優などセレブリティが撮影した写真が販売され、売り上げは農村の子供のアート教育を促進する「Art Dandelion Plan」に寄付されるチャリティー展示も開催された。

ホワイトキューブの空間とは異なり、ホテルに飾られているため、実際に家に飾ったらどうみえるかイメージしやすく、また、一つ一つの独立された空間に作品がならんでいるため、次の部屋に移る度に新鮮な気持ちで作品をみることができる。次々と新しい空間へ私たちを運んでいってくれるホテルでのアートフェアは今後ますます増えていくだろう。

フォト台北 2012
会期:2012年12月14日〜16日
会場:台北パークホテル(台北美侖大飯店)
住所:台北市大安区復興南路一段317号
http://www.photo-taipei.com

Text: Tomomi Sakuma
Photos: Tomomi Sakuma

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