フガハム

PEOPLEText: Mariko Takei

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FUGAHUM Vol.06, 10S/S, PRIMITIVE CHANNEL

ビジュアル面ではタイダイや、レオパードといった太古から時代を超えてあるものを、素材に使い、造形面では着方によって表情がいくつか変化するように意図的な要素を組み込んでます。(ベルトやヒモで絞るとラインが変化したり、パターンが折り紙の様に幾重にも重なり毎回違ったシルエットに見えるといったのや、取り外し、リバーシブルなど)

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FUGAHUM Vol.06, 10S/S, PRIMITIVE CHANNEL インスタレーション

また、今回のコレクションではインスタレーションを行ったそうですが、どのような展示だったのでしょう?

今回は、太古と現代のチャネリングを行う道具として複数のオブジェ制作しました。音圧振動で受信するモノや、発光して受信するモノなどを巨石に見立ててインスタレーションしています。僕たちのインスタレーションは直接洋服には関係ないことが多いですが、そのバックグラウンドとストーリーがフガハムのルーツになっています。

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FUGAHUM Vol.03, 08-09A/W, Spiral distortion

フガハムは三嶋さんの考える架空の国家という設定だそうですね。
単なるファッションブランドという枠に止まらず、アートとファッションが融合した洋服のあり方を追求していますが、フガハムの目指すところはどのようなものなのでしょうか?

ファッションは商業的な観念が強いぶん芸術とは認められにくいし、アートも大衆的な要素を含めるにはまだまだ日本では地盤がなく簡単ではありません。事実この2つは全く逆のベクトルです。本当の意味でのアートとファッションの融合には無理があります。ただアートもファッションも作っている方は作家であり、なんらそこに優劣はないと思っています。

一つ言えるのは、作品や活動が後に他者にジャンルとして分類されることであって、現状のファッションやアートの枠内に入ろうとして新しい価値観が生まれるとも思っていません。それは時代のカルチャーから生まれるかもしれないし、単なる個人の狭い価値観かもしれません。

アートにしても、作り手がアート作品を作っていると思っていなくても、気がつけばアート作品としての価値を付けられ、複数の共感を呼ぶことが新しい価値観なんです。僕たちがどうかなんて自分たちでは定義できませんが、間違いなくマーケットのど真ん中のファッションは目指していませんし、アート活動とも思っていません。

これがこの先どう理解して貰えて、僕たち以外の価値観でどのように化けるかは自分たちでも未知数です。まぁ金山かゴミのどっちかですかね〜。

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