ブレッド&バター・サマー 07
アーバン&ストリート・ファッションの祭典
2007年夏のブレッド&バターは、3日間に渡るファッションの祭典で、10万人もの人が訪れた。
ブレッド&バターのガイドとなる雑誌BBブルテンには、今もっとも「旬」なのは、英国スタイルであると記されている。最近のイタリアのファッションブランドは、ストリートカルチャーに新鮮さを加え、コンセプトや意気込みやスタイルを混ぜていて、今最も騒がれている。
イタリアの新しいファッションシーンで活躍するデザイナーたちは、ファーマシー・インダストリーや眼鏡のブランド、レトロ・スーパー・フューチャーなどの若いブランドに代表される。この二つのブランドはPIGという素晴らしいファッション・カルチャー・トレンド雑誌の多大な協力を得ている。
フェリアの経営が破綻してしまった後、このブレッド&バター展でのスペースで雑誌出版社がイベントやパーティーを開いている光景は、フェリアの破綻を忘れさせてくれる。フランスの雑誌「ワッドや「ヴァイス」は、夜のイベントとして、バルセロナのクラブを会場に素晴らしい音楽のステージを開いた。
スタジオV周辺は、ルクソール、レタール・レシィクラヘ・クレアティーボ、チェル・ミラス、ミスティック・オニオン、アルミラサダール、サラ・ハートボーなどのブランドで埋め尽くされ、新しいデザイナーたちを取り入れた再び最も面白い空間となった。
デニムセクションは以前とそうはかわっていなかった。ディーゼルやリーバイスなど超有名デニムブランドによる巨大なモンタージュなど面白いところもあるが、このセクションはブレッド&バターで唯一そう面白くはないところと言っていいだろう。先に述べたような有名ブランドは、ジーンズ自体よりも、シナリオによりこだわっているように思える。ここ最近デニム産業はそれほど大きな変化もないながら、デニムは未だに人気の高いものだからであろう。
ラングラーはルナパークにてディスイズウォンティドという大きなインタラクティブなモニュメントを作り、そこでのハイライトである音楽プログラムを開催、アート・ブルット、ヴェラクルーズ、メンデッツ、セーヌなどが素晴らしいステージを見せてくれた。
この夏のバルセロナでのブレッド&バターは、このイベントがアーバン&ストリートファッションの中心であるということの証である。イベントは、さらに多くの展示と広いスペースで、毎度大きいものになっている。
2008年1月に行われる次のイベント情報によると、サロンの拡大が既に決まっているそうだ。次回には、この街で最も象徴的な建物であるミエス・ヴァン・デ・ローエ・バビリオンとモンジュイック国立宮殿も会場に加えようと計画を立てているブレッド&バターの大志には、巨大なスペースであるバルセロナ・フィラでさえ小さすぎてしまうかもしれない。
もしこの拡張計画が行われるとすれば、ブレッド&バターは今の規模の約2倍になることになる。数字で示すと、6万平方メートルにも及ぶ。
イベントスペースの拡張と共に、観客がこのサイズのイベントを十分見て回れるくらいの日数への延長も期待したい。
Bread & Butter Summer 07
会期:2007年7月4日〜6日
会場:Barcelona Fira
Text and Photos: Julio Cesar Palacio from Panopttic
Translation: Kyoko Tachibana