J’EN REVE

HAPPENING


Ronald Gerber, 2005


パリの「カルティエ現代美術財団」は、現代美術の発展を支援して促し認識を広めるために、1984年に設立された。

去年20周年を迎えるにあたって、数名の有名なアーティスト(タカシ・ムラカミ、ジャック・ピアソン、クリスチャン・ボルタンスキー、ファブリス・イベール、ジャン=ミッシェル・アルベローラ、ナン・ゴールディン、ジャン=ミッシェル・オートニエルなど)に依頼し、ジェン・ルブ展に向けて、才能のある若いアーティストを数名推薦してもらい、20代のアーティスト58人が集まった。それは彼らにとって初となる、国際的な場所での発表だった。彼らはまだ経歴は浅く、アーティストとして葛藤している段階で、世間に認められるまでではなかったが、一般大衆も、そしてまた、プロのアーティストも、彼らの作品を見るために集まった。

展覧会は、統制がとれなくなりつつある現代社会の状況を映し出したものだった。ジェン・ルブ展は、すべての現代美術を対象とする。絵画、ビデオ、イラスト、写真、そしてファッションも。グローバルで限界のない世界を広めていこうとしているのだ。選ばれた作品はバイタリティーがあり、若い才能と感性にあふれていた。ブエノスアイレス、ニューヨーク、東京、パリ、世界中のアーティストが、どのような目で世界を見つめているのか、展覧会を通して伝わってきたような気がする。


Peter Harkawik, 2005

この展覧会でただ一つだけ問題があったとすれば、作品がたくさんあって、一つ一つの作品がきちんと気を配られてなかったことだ。古い作品展示法では作品の良さは生かされない。中には、この開放的な建物の中にも関わらず、大きな白い壁を用いて息苦しく感じさせる作品さえあった。もしあなたがそこにいたとすれば、パリの芸術学校の卒業展覧会ではないか、と感じさせる作品をも目にしたことだろう。それはアーティストが悪いのではない。

ともかく、それはさておき、この展覧会で私が気に入った2つの作品について話そうと思う。

1つ目は、ジョン前田に才能を見出されたジャスティン・メイナー(1978年生まれ)のものだ。「キーグリップ」という名の、相互に作用するイラスト。これは、エンターテイメント性と、テレビやビデオゲームの表現の可能性の二つを兼ね備えた作品である。メディアを3次元へとコントロールするゲーム。映像はゲームのコントロール次第で、ひっかかれたり、輪状になったり、膨張したりする。テレビやシネマ史上不可能だった、リアルタイムでメディアとつながり、何かを作り出すことを可能にしたゲームだ。


Justin Manor, 2005

もう一つの私のお気に入り。カミーユ・アンロ(1978年生まれ)の作品で、「レ・マタン」というすてきなビデオ。黒と白だけで描かれた上品な小さなものの連続をフィルム化して流した。やわらかく、さわやかな作品だった。

最後に、私はこの展覧会で、若いアーティストのエネルギーをひしひしと感じ、大きな期待を持った。見る価値のある展覧会であった。

J’EN REVE
会期:2005年6月24日〜10月30日
会場:カルティエ現代美術財団
住所:261,bulevard raspall 76014 Paris
http://www.fondation.cartier.com

Text and Photos: Vincent Vella from Batofar
Translation: Yu Murooka

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