ジェイソン・トレヴィノ

PEOPLEText: Mark Buswell

今、最も才能ある新進気鋭のテキスタイル・デザイナーの一人、ジェイソン・トレヴィノ。クライアントにはナイキ、カルバン・クライン、ステューシー、最も最近のものでは、マーク・ジェイコブス、DKNYがある。彼の作品は、彼が通っていたアートカレッジ・アカデミーでは伝説と言い伝えられ、現在はそこで教鞭をとっている。そんな彼の多忙なスケジュールの中、インタビューをすることに成功した。

まずはじめに自己紹介をお願いします。

カリフォルニア州ストックトン出身です。16歳の時にサンフランシスコへ引っ越し、パーティーやレイブによく通っていました。1年ほどそんな風にして遊んでから、その土地を離れて世界を旅しようと決意し、買ったのはまずパリ経由のコペンハーゲン行きチケット。しかしパリに着いた時、どうやって飛行機を乗り換えたらよいのか分からなく、結局パリには6ヶ月滞在しました。パリに降り立って数時間で泊まる場所を見つけて、ル・マレにあるカフェを歩きまわっていると、たまたまスタジオ・ベルソーでファッションを勉強している学生達と仲良くなりました。僕が17歳だと分かると、仲間に入らないかと誘ってくれ、その後、ビビアン・ウエストウッド、ジョン・ガリアーノ、ジャン・ポール・ゴルチェ、マルタン・マルジェラなど、多くのファッションショーに参加しました。ファッション界に入る以前は、建築に興味があり、将来は建築家になろうと思っていましたが、カリフォルニアに戻った時には、アート・カレッジ・アカデミーのファッション・テキスタイル・デザインを専攻していました。

現在は、ニューヨークとサンフランシスコでどのような活動をしているのですか?

サンフランシスコでは週に一度、アカデミーでビジュアル・リサーチというクラスを教えています。ニューヨークでは、マーク・ジェイコブスとDKNY、 ロサンゼルスでは、ハーレーとボルコムのフリーランスデザイナーとして活動しています。

映画、文学、音楽、ファッションなど、何か特にジェイソンさんのビジュアル・ランゲージに影響を与えているものはありますか?

身の回りにあるもの全てから影響を受けます。また僕は、写真をよく撮り、沢山音楽を聞きます。実は、ナショナル・ジオグラフィックおたくでもあります。

どのような制作過程で作品を作るのですか?

色づくりとコンセプトづくりを繰り返すことです。具体的には、沢山のドローイングや写真をもとに、パソコンや紙の上で形にしていきます。

尊敬するアーティストは?

フォトグラファーのナン・ゴールディンと、建築家のザハ・ハディドです。

教師を始めた時の事を教えて頂けますか?すぐに慣れましたか?

教師をしてくれないかと頼まれた時は最初戸惑いましたが、自分自身に挑戦する必要があると思いましたし、ニューヨークにいるとつい自分の殻に閉じこもりがちなのでそれを破らなくてはとも思い、引き受けました。自分自身と向き合う、とても良い機会になっています。

学生の作品やアイディアからインスピレーションを得ることもありますか?

ええ、学生のアートに対する熱意からよくインスピレーションを得ます。

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