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IDN マイ・フェイバリット・カンファレンス

HAPPENING


「IdN フレッシュ・カンファレンス」がシンガポールで開催されてから早5ヶ月。

IdN による大規模なデザインカンファレンスが、9月14日と15日に渡って香港で行われた。IdNマガジンの10周年記念も兼ねたこのイベント。香港ビジネス・オブ・デザイン・ウィーク期間中に開催され、これまでにIdNが行ってきたカンファレンスでは見ることがなかった新発展を望むことができた。

これまでのカンファレンスで紹介されてきたプレゼンターは主に、ウェブデザイナーやグラフィックデザイナーなど。しかし今回世界中から招待されたクリエイターのデザインフィールドは、実にさまざまである。

まず初日を飾ったのが東京を拠点に活動を展開する「デビルロボッツ」。「デビルロボッツ・シアター」というショーを披露。デビルロボッツは、キャラクターデザイン、イラスト、モーショングラフィック、そしてウェブデザインなどを主に手掛けるデザインチーム。キタイ・シンイチロウ、ヨシムラ・ヨシゾーがショーを展開。ブロークン・イングリッシュと笑いを誘ってしまうジェスチャーを交えながら、彼らの代表作「トーフ親子」の歴史と哲学を紹介。シンガポールで行われたカンファレンスでも、素晴らしい発表を行ってくれたデビルロボッツは、今回も地元オーディエンスのハートをしっかり掴んだようだ。自らの事を「デザイナー・コメディアン」と呼ぶだけのことはあるグループだ。

デビルロボッツの後に登場したのは、イギリスのトマト。ビョークの世界規模のプレスキャンペーンや、最近ではイッセイ・ミヤケのキャンペーンを手掛けたことで有名なスタジオだ。デザイン産業におけるデジタル革命についての彼らなりの意見を発表。このデザインスタジオの背後にある、トマト独自の哲学を感じることができた。

またイギリスからは、ビルドのマイケル・プレイスとニコラ・ウェストコットも参加。オーディエンスを、幻想的なビジュアルの旅へと誘ってくれた。「ショー・スタジオ」のペニー・マーティン、ポール・ヘザーリングトン、ダニエル・ブラウンは、目を見張るような素晴らしい作品をいくつか披露。イラスト界のスター、ジェームズ・ジャービスはライブ・ドローイングを行い、彼のコミックワールドにおけるクリエイティブなアイディアについて語ってくれた。

+81」、「SAL magaizne」、「ガスブック」など、多くの日本の雑誌にデザインを提供している稲葉英樹は、地元デザイナー達にとってもイコン的な存在だ。編集とパッケージデザインについての彼のプレゼンテーションが行われた会場は超満員状態。また、イッセイ・ミヤケの専属チーフデザイナーである滝沢直己は、イッセイ・ミヤケのニューコレクションを紹介。オーディエンスの前で、デザインアイディアの分析を行ってくれた。

その他、イタリアのファブリカ・リサーチ・センターのジェイミー・ヘイオンとアンディ・キャメロン、ニューヨークの商業デザイナー、カリム・ラシッド、多くのファッションキャンペーンでその力量を発揮しているM/Mパリのマシアス・ウグースニアックとマイケル・アムザラグ、香港からはベテランデザイナーのカン・タイ・クアン、地元クリエイティブ、コミュニオンWのジョエル・チュウなどが参加した。

スピーカーのプレゼンテーションの他にも、今回のカンファレンスではライブパフォーマンスが多く行われた。ロンドン発のデジタルフィルムフェスティバル「ワン・ドット・ゼロ」が香港でも開催。45分間のビデオ・スクリーン・セッションが披露された。これはカンファレンス2日目のランチタイムの前に行われたのだが、プレゼンテーション詰めのその日にとっては、最高の息抜きであったと言えよう。オーディエンスの反響も上々。近い将来、フルバージョンのワン・ドット・ゼロ開催への期待が膨らんだ。

また2日目にはコンサートも開かれ、「デラウェア」がフィーチャーされた。ロッカーでもありデザイナーでもある彼ら。過去のアルバムや最新アルバム「ARTOON」の中から選ばれたヒット曲を披露。Jロックとキャンディーポップがミックスされたようなその楽曲はオーディエンスを熱狂の渦に巻き込んだ。このような光景はデザインのカンファレンスではあまり見られないものである。

奈良美智のプレゼンテーション「MY FAVOURITE (僕が好きなもの)」では、更にカンファレンスはヒートアップ。オーディエンスの多くが、すでに奈良氏の作品を熟知している様子。彼が描く頭の大きな女の子の絵は、もはやカルト的な形のようなものであろう。スライドを使用したプレゼンテーションでは、奈良氏自身で撮影された写真の数々が紹介された。アップビートなソフトロックの音楽が流れていたが、これも彼のチョイスによるものだ。後ろでかたまっていたオーディエンスを前に来るように促した奈良氏。スクリーンだけではなく、彼自身を良く見てもらうための配慮だ。奈良氏の心暖まるプレゼンテーションでこのカンファレンスは幕を閉じた。

IdN My Favourite Conference
会期:2002年9月14日、15日
会場:Hong Kong Convention and Exhibition Center
住所:1 Expo Drive, Wanchai, Hong Kong
TEL:+852-25285280
info@myfavouriteconference.com
http://www.myfavouriteconference.com

Text: Mlee and Wing Yu Yeung
Photos: Francis Lam from db-db
Translation: Sachiko Kurashina

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