「ジャム:東京/ロンドン」展

HAPPENINGText: Satoshi Ota

2月上旬から始まった、「ジャム:東京/ロンドン」。なかなかゆっくり見に行く時間もなく、ようやく先週行ってきた。この展覧会は、昨年5月から7月にかけて、ロンドンのバービカン・アート・ギャラリーで開催され、ロンドンと東京のストリート・カルチャーシーンから、ファッション、グラフィック、音楽、写真、アートなど、様々なジャンルで活躍しているクリエイターを一堂に紹介している。

さらに、今回の東京でのジャム展では、ロンドンに参加していたクリエイターだけでなく、映像集団・シャイノラや、奈良美智とコラボレーションするデイヴィッド・シュリグリー、それに、ロンドンのストリートブランド、フェイク・ロンドンの3組が加わり、総勢43名とパワーアップし、見応えも十分!中でも、都築響一によるラブホテルの内装写真は、ラブホテル一室をイメージした、回転するベットの置かれた部屋に、様々なタイプの部屋の写真がかざられ、なんか懐かしいような、てれくさいような雰囲気があって、かなり楽しめるかと。なかには、「こんなのも?」って感じで。それと、部屋の入り口にあるラブホテルの歴史や魅力について書かれたボードも、ぜひ読んで欲しい。“日本独特の文化” の素晴らしさに気付かされる。

他にも、フセイン・チャラヤンは、2000年秋冬コレクションで発表した、「埋められたドレス」シリーズ、日本でもおなじみの、ベイシングエイプや、ロンドンの人気ブランド・サイラスとのコラボレートで知られる、ジェームス・ジャービスは、フィギュアなどを展示し、グルーヴィジョンズもバーチャルアイドル「チャッピー」で参加と、ほんと盛り沢山な内容です。

また、クライン・ダイサム・アーキテクツよる会場の空間演出もよく、見覚えのあるデパートやショップのショッピングバックが、アーティストのインスタレーションされた空間をつなぎ、まるで、ロンドンや東京のストリートを歩いているかのような気分にも。

イラストレーターでもあり、「THE FACE」のアート・エディターでもあるグラハム・ラウンスウェイトの作品は、ロンドンの今最もおもしろいエリア、イーストエンドに集まる人々のファッションからインスピレーションを得ているという。安積伸・朋子によるデザイン・ユニット「AZUMI」。ロンドン展では会場のインスタレーション・デザインを手掛け、東京展では、オレンジカラーのワイヤーフレームベンチやスツールシリーズを展示。

JAM: TOKYO-LONDON
会期:2002年2月8日〜5月6日
時間:12:00〜20:00(金・土曜日は21:00まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日)
会場:東京オペラシティアートギャラリー
住所:東京都新宿区西新宿3-20-2
TEL:03-5353-0756
https://www.onlinejam.co.uk

Text: Satoshi Ota

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